人気ブログランキング |

タグ:金沢 ( 140 ) タグの人気記事

北欧と北陸と工芸と〜金沢でみる北欧のうつわ sanpo

先日の金沢の旅の続きです。

香林坊の不室屋さんのカフェで、お麩のお弁当をいただいたあとに、南町・尾山神社のバス停から用水の方に下ったところにある、北欧雑貨のピップリケラさんへ。

e0152493_19233566.jpg


表通りからの坂道が雪が積もっていて下れるかなと思っていましたが大丈夫でした。

むかし吹雪の金沢でこの坂道を下ろうとしたら、道が凍っていて強い風が吹き抜けて、ムーンウォークのように体が押しもどされてどうしても下れず諦めたことがありました。

金沢ときどき吹雪
2016年1月25日の日記


お店はこんな雰囲気です。

e0152493_19240478.jpg

e0152493_19240868.jpg


ピップリケラさんのご夫婦は美大をでられて、イラストやデザインを仕事にもされている方で、その日は旦那さんとデザインやイラストのデザイナー能力やツールの話しをしていました。

雪が降っているので、来るのを諦きらめていたと話したところ、靴がいたんでしまうとやっぱり言われました。
金沢のお洒落さんは雪のときに何を履いているのかな?と聞いてみると、雪のときに保温も水も染みこまないスノーブーツみたいのとか長靴とのこと。
東京から金沢、京都、神戸や姫路まで渡り歩く私には長靴はむずかしいかもしれません。仕事が終わってから旅に出ることが多いのでスノーブーツもむずかしそうです。靴は嵩ばるので2足もつのはむずかしいです。
そういえば、前に兼六園を久しぶりに訪れた時も革の靴で、砂利の敷かれた兼六園を歩くのに苦労しました。

お店では、やはり金沢の雷のすごさを聞きました。爆弾が落ちたかのようといっていましたが、今回も夜中の雷は聞けずじまいでした。


兼六園上の工芸館にピップリケラさんの商品を出されていると聞いたので行ってみることにしました。

お店をでて大通りまで行くとまた激しい雨。兼六園上の方にいくバスはあまり来ないのと、兼六園上は結構雪が積もっていて雪の中をしばらく歩かなくてはならず無理かなと思ったので、バスは諦めタクシーを使うことにしました。


石川県立伝統産業工芸館。

e0152493_19253553.jpg


工芸館は初めて訪れました。「北欧と北陸と工芸と」に「MATERIAL×ART」の展示会が開催されていました。展示はあさっての2/4月曜までです。

お隣りは、成巽閣、向かいは石川県立能楽堂、右に行くと石川県立美術館に石川県立歴史博物館と、文教エリアです。

周辺は雪が積もっていてどこへも歩けず。他に寄るのは諦めてタクシーで金沢駅まで戻ったのですが、おじいちゃんドライバーで金沢の昔のことをよく知っていました。抜け道も昔の道も知っていて、話していると楽しくて駅まであっというまでした。



by momokororos | 2019-02-02 22:08 | 芸術 | Trackback | Comments(0)

色あざやかなお弁当〜金沢美味しいもの

金沢。
今日は朝から雪でした。
雪は激しく降ったりやんだりで、今回金沢に革靴で来てしまった私はどこに行こうか悩みます。

金沢の近江町市場がある武蔵ヶ辻交差点から、東山へ渡る浅野川の手前にある橋場交差点に行く途中の武蔵ヶ辻に近いところに茶寮不室屋さんというお麩のお店があります。今日は雪の中を歩きたくなくて、バス停から雪に降られずに入れる香林坊の百貨店の大和さんの中にある茶寮不室屋さんの姉妹店の FUMUROYA CAFEさんでお昼をいただこうと思いました。

FUMUROYA CAFEさんは、大和さんの紳士売り場のがある5階の一番端にあります。
初めて訪れましたが、眼下に石川四高記念文化交流館や、しいのき迎賓館のお庭が望める明るくてきれいなカフェでした。

ふやき御汁弁当をいただきます。

e0152493_18034237.jpg


金沢らしいお弁当かなと思います。

写真の左上は、金沢の伝統料理の治部煮で、久しぶりにいただきました。とろみがある汁であたたまります。

左下は、お弁当箱につめられたお麩をはじめとする和の食。美味しいです。

右下は、生麩のしぐれ煮です。ごはんにかけて食べてくださいと、スタッフさんから説明がありました。

右上は、お麩のお味噌汁です。
このお味噌汁にはたくさんの具材が入っていて、穴のあいている大きめのお麩も入っていて、お餅の巾着のような味がします。お味噌汁の味付けも上品な感じでとっても美味しかったです。

帰りのお会計の時に、お味噌汁の中に入っていたお麩のことを聞いてみたら、小花麩というお麩でお餅は入ってなくてお麩だけだそうです。
本店の茶寮不室屋に行けば買えるのですか?と聞いてみたら、レジ隣りにお麩が販売されていました。しかもお麩だけではなくお味噌汁込みで売られていて、また食べてみたいので購入しました。
お店で食べたものをその場で買うことはこれまで一度もなかったですが、このお味噌汁がよほど美味しかったからだと思います。

ふやき御汁弁当を説明するこんな紙もつけてくれます。

e0152493_18035467.jpg


このお弁当が1500円強でいただけるのはうれしいです。
食べたあとにパフェをいただこうかなと思っていましたが、おなかいっぱいでもう十分でした。また今度お茶をいただきに来たいと思います。

FUMUROYA CAFEさんの窓からみえる風景は銀世界です。

e0152493_18263828.jpg


早い時間なら、窓際の席が空いていてお庭の眺めが望めるかもしれません。
秋は美しい紅葉がみられるところです。

金沢素敵なところ〜しいのき迎賓館、21世紀美術館
2015年11月7日の日記


大和さんを出ると雪はやんでいました。
雪が降っているともう帰ろうかなと気持ちになり、降っていないと行けるかもと思うのですが、コロコロ変わる金沢の天気に翻弄されて行ったりきたりでした。

結局、大和さんのある香林坊の隣りの南町・尾山神社のバス停まで移動して、金沢巡りを続けることにしました。



by momokororos | 2019-01-26 22:58 | グルメ | Trackback | Comments(0)

冬の味覚を楽しむ〜金沢美味しいもの

金沢。
お寿司をいただいた日記を書いてアップをしたのは、きのうの夜でしたが、そのあと美味しいものを食べに行こうと思い外に出てみたら、出かけるのを躊躇するほどの激しい雨でした。
きのうは朝からお昼過ぎまで晴れていたのですが、金沢の天気は1日のうちに激変することがあります。

雨のなか、片町伝馬の山下さんへ。

お昼にお寿司を食べていたので、お刺身はいいかなと、お店の大将には言っていたのですが、やっぱり食べたくなり、少し造ってもらいました。
寒ブリ、白えび、ヒラメの昆布じめ、ガスえび。

e0152493_23134125.jpg

やっぱりお刺身はいつ食べても飽きないです。


白子の石焼き。

e0152493_23140397.jpg

寒い冬、石焼きはホッとした感じになります。食べるとホクホクでもあります。


バイ貝の肝の石焼き。

e0152493_23141396.jpg

お昼にもバイ貝のお寿司をいただいていましたが、お店の大将とバイ貝の肝の話しをしていて食べたくなりました。
焦げた外観からは苦味を感じますが、その外観からは想像でなきない肝の甘さ。驚きの美味しさです。


白エビの唐揚げ。

e0152493_23142375.jpg


白エビは北陸にくると毎回食べたくなります。
時期ではないですが、冷凍技術が発達して年中食べられるようになったとの話しを前に大将から聞いているのですが、冷凍だとしても白えびは美味しいです。


せん菜。

e0152493_23144514.jpg

わさびの茎で、辛くてあっさりしているので箸休めにもなりますが、これだけでも美味しくてお酒がすすみます。

地酒は、大将からこんなのあるよ、ということで天狗舞の発砲酒。甘めで食前酒な感じですが美味しかったです。甘さの中にほんのりと苦味を感じるようは味で、こちらは日本酒を敬遠する女性にもおすすめできる地酒かもしれません。
続く地酒は、中村酒造の日本酒をブレンドして作ってもらったお店のオリジナルの吽という地酒をいただきました。少し辛口で和食にあいます。
最後は、いつもの宗玄の純米をいただきました。比べてみたら先の吽に比べて甘めでした。



お店に入ってからしばらくすると、雷の音がしてきました。年末に鳴るのが鰤起こしの雷で1月に入ってから鰤起こしというのかはわかりませんが、この雷はものすごいかみなりで、この雷がすると霰や雪がなり、空が赤くなるとも言っていました。お店で聞こえていたときおりの遠雷とはまったく異なるそうです。

この鰤おこしが唯川恵さんの『夜明け前に会いたい』の小説の冒頭に書かれています。

おととい話していた北陸の人からも、鰤起こしの雷のものすごさについて聞いていて、家が揺れて、雷の光がカーテンから突き刺さるように入ってくるそうです。

わたしはいままで金沢では雷を聞いたことがなかったので、雨から雪に変わった金沢の夜に、昨晩は聞けるかなと期待をしていたのですが、飲んだあとぐっすり眠ってしまい気づきませんでした。



by momokororos | 2019-01-26 17:03 | グルメ | Trackback | Comments(0)

北陸海の幸のお寿司〜金沢美味しいもの

今日は金沢の近江町市場でお昼です。
市場の中のお店はいつもこんでいるのですが、近江町市場の尾山神社側の出口の近くにあるお寿司屋さんの歴々さんがあるのを見つけたので入ってみました。

おまかせをいただきました。

クエ。

e0152493_18153082.jpg


九州で言われるクエとは違うそうです。プリプリした食感でした。

写真では大きく撮っていますが、小ぶりのにぎりで、口が小さいわたしでも無理なく一口でいただけます。赤酢を使ったシャリでそのままいただけます。


イワシ、鬼エビ。

e0152493_18153235.jpg
e0152493_18153334.jpg


中トロ。

e0152493_18165531.jpg


バイ貝。

e0152493_18183379.jpg


コリコリした食感がいいです。
バイ貝の肝を炙ったものとても美味しいんです。


サワラの炙り。

e0152493_18183527.jpg


サワラの炙りは初めていただきますが、香ばしいかおりが鼻に抜けて美味しいです。


コハダ、アカニシ貝。

e0152493_18190664.jpg
e0152493_18190718.jpg


カワハギ。

e0152493_18201986.jpg


カワハギ(ウマヅラハギ)は、肝が載っていました。カワハギの肝も美味しいです。肝醤油で食べるカワハギのお刺身は最高です。店内の水槽にウマヅラハギが泳いでいました。


赤イカ。

e0152493_18204825.jpg


赤イカはウニが載り能登の塩がふられています。いいです。赤いイカは食べたのは、もはや十年前以上。初めて金沢を訪れたときに金沢に移りすんだ知りあいからすすめられました。旬は夏とのこと。


アナゴ。

e0152493_18213672.jpg


ノドグロ炙り。
こちらは手巻きで出されました。

e0152493_19071280.jpg


追加で、ガスエビをいただきました。

e0152493_18222705.jpg


全部で14貫、とても美味しかったです。
食べたことのないネタもあって、い
ろいろ教えてもらいながら食べました。

白エビはありませんでしたが、5月くらいから、とのこと。
香箱蟹は、昔は10円とか20円とかで食べられたということを聞きました。富山では、香箱蟹のことを「まんじゅう」ということを教えてもいました。

美味しいし、大将はきさくな感じで、お店の雰囲気はいいし、また来たいと思いました。

e0152493_19024166.jpg


e0152493_18243135.jpg





by momokororos | 2019-01-25 19:56 | グルメ | Trackback | Comments(0)

今年初めての金沢

今年初めての金沢。

e0152493_23321332.jpg


夕方まで仕事でしたが、夜に金沢入りしました。
前に金沢で出会った人と、絵本や本、美味しいものや街、技術などの話しをしていました。楽しかったです。
遅くなったので食べにいけなかったのですが、明日食べにいくのが楽しみです。


by momokororos | 2019-01-24 23:39 | | Trackback | Comments(0)

白洲正子さんの金沢〜『日本のたくみ』

お部屋の本を奥から引っ張りだしてきて、ときどきたくさんの本の山ができるのですが、本をあるキーワードで探すことをよくします。最近は「食」というキーワードでお部屋の本を探していました。

その昔は「京都」というキーワードで本を手にいれることが多かったですが、最近は「金沢」というキーワードで本を手にいれたりします。また金沢のキーワードでお部屋の本をあらためて見てみると、持っている本も違う面をみせてくれます。

少し前から、白洲正子さんの書いた随筆に金沢のことが載っていないなと思い、いままで読んだ白洲正子さんの本を読みかえてしていたのですが、金沢のことについて書いてある本はなくて、思いあたる本もありません。

昨日から、白洲正子さんの『日本のたくみ』を読みかえしていたら、「土楽さんの焼きもの ー福森雅武」の中に一瞬ですが金沢が出てきました。

e0152493_22200686.jpg


 去年の秋、福森さんは、「冬になったら、能登へ寒鱈を喰に行かないか」と誘ってくれた。その時、「すい場」という言葉をはじめて聞いた。本来は京都の子供たちが使う言葉だが、自分だけが知っている内緒の場所で、好きな友達か、尊敬している人間にしか教えない遊び場のことである。私は光栄に思った。心待ちにしていると、二月のはじめに電話がかかって来た。一行は黒田乾吉さんのほか二、三人で、「切符も用意してあるから、おかごに乗ったつもりで来い」といわれた。
 能登のどこへ行くとも知らず、京都の駅で待ち合わせ、北陸線に乗ると、例によって、すぐ酒宴がはじまった。私が覚えているのは、北陸にも(その年は)雪がないことと、金沢で乗りかえたことだけである。やがて、誰かの家に着き、福森さんが料理にとりかかる。乾吉さんは京都から、包丁とまな板と砥石まで持参していた。
 さて、待望の寒鱈は、東京の鱈とはぜんぜん別物で、話には聞いていたが、
こんなにおいしいものとは知らなかった。刺身にしても、ちりにしても、煮ても焼いてもうまい。ま子や白子のとろとろした味も、河豚に劣らない。そのほか、なまこにこのわたにこのこ、銀色に輝くさよりの糸づくりなど、この世のものとも思われなかった。夜になると、土地の方たちが集まって来た。雪国の人はお酒が強い。私が酔い疲れ、喰べ疲れて、うとうととしている傍らで、盛んに飲みかつ歌う。近頃はやりの民謡なんてものではない。潮風にきたえられたしぶい声で、盃(さかずき)の廻る間(ま)に合わせて、ゆっくりと手を打ちながら歌う。私は夢心地に、この世の極楽とはこういうものだと思って、聞きほれていた。
[白洲正子、『日本のたくみ』より]


金沢が出てきた、というほどのくだりではありませんが、白洲正子さんが能登に行っていたことを初めて知りました。食のことについて書かれているのですが、白洲正子さんは食のことを文章にはそんなには書いていない印象がします。

金沢の食のことをいろいろ書いている吉田健一さんと、白洲正子さんのつながりがないのかなと思いながら、白洲正子さんの本も読んでいたのですが、『ほんもの』という本に吉田健一さんのことが書かれていました。

e0152493_22270869.jpg


白洲正子さんは、吉田健一さんのことを「健坊」と呼んでいました。年が違うのでしょうね。こちらのくだりにも金沢のことは載っていませんでした。吉田健一さんの本を読んでいても白洲正子さんの話しはでてこないので「食」というキーワードではつながらないかもしれません。



by momokororos | 2019-01-15 22:37 | | Trackback | Comments(0)

金沢の空〜古井由吉さんの『雪の下の蟹』

この前の金曜は、早くひけて金沢に行きたかったのですが、夜まで仕事でした。
仕事帰りにまだ開いていれば、日本橋室町にある三越百貨店や日本橋富山館に寄ることがあるのですが、銀座の金沢のアンテナショップの石川百万石物語に寄ってもいいかなとふと思いました。

金沢に行けないぶん、金沢について書かれている本を読みながら想いを馳せています。

金沢が舞台の小説や随筆は、これまでいろいろ紹介してきましたが、古井由吉さんの「雪の下の蟹」は、金沢のくだりから始まります。

e0152493_19430456.jpg


正月を東京で過して、一月もなかばに金沢にもどって来ると、もう雪の世界だった。駅を出るとちょうで雪が降りやんだところで、空は灰色に静まり、家々の屋根の柔らかな白が、夕暮れの中に融けこもうとしていた。
[古井由吉、『男たちの円居 雪の下の蟹』より]

こちらでは、灰色と表現されています。そのあとの文章には、鈍色(にびいろ)という表現が随所に使われています。


このひと月というもの、ほとんど絶え間なく、鈍色の雲が重くわきかえりながら街の上を低くかすめて通り、みぞれとあられをかわるがわるに走らせた。
[古井由吉、『男たちの円居 雪の下の蟹』より]

金沢を訪れるとき、晴れた金沢に出会うことが圧倒的なのですが、それでもこの鈍色という言葉が金沢を空をあらわすのにもっとも適した言葉かと思います。
金沢だけではなく冬の日本海の空がまさにそうだと思います。

京都のことに触れている好きな作家さんはたくさんですが、金沢のことを話題にしている作家さんはそんなに多くは知りません。知っている作家さん以外の人が金沢のことを書いている本を探して読んでみたいと思います。



by momokororos | 2019-01-14 22:55 | | Trackback | Comments(0)

食べてみたいきんつば〜金沢の和菓子

金沢の和菓子。

17年くらい前に金沢を訪れたことが1度か2度ほどありますが、本格的に訪れるようになったのは、新幹線が開通してららの数年前からです。

そんな金沢で、はまったのが和菓子。
あんこがあまり好きではなかったのですが、控えめな甘さにあんこや他の和菓子にはまりました。

前に手にいれた『金澤』の雑誌の「和菓子のつかいみち」の特集を、今日あらためて読んでいました。

e0152493_20225324.jpg


3年ぶりくらいに内容を見たのですが、まだまだ知らない和菓子ばかりでした。その中で一番食べたいと思ったのが、みのやさんの「きんつば香あわせ」。

e0152493_20231402.jpg


雑誌の紹介の文章には、「素材の味を引き出す落ち着いた甘さは、餡が苦手な人にでも受け入れられると評判だ。」とあります。
5日前まで要予約とのことで、うまく巡りあえるかなと思いながらも食べて見たいです。

栗は入っていないのですが、これに似た感じの石川のきんつばを、先日見かけていて、食べたいと言えば食べられたのですが食べずじまいでした。

臆せず行動したいです。


by momokororos | 2019-01-12 22:50 | グルメ | Trackback | Comments(0)

中原中也さんの金沢〜「サーカス」

中原中也さん。
10年くらい前に大阪のお友達が好きと言っていたのを聞いて読んでみたのが、初めてだと思います。

『中原中也詩集』。
6、7年ぶりくらいに読みます。

e0152493_20084783.jpg


この中に「サーカス」という詩がのっています。



サーカス   中原中也

幾時代かがありまして
茶色い戦争がありました
幾時代かがありまして
冬は疾風吹きました
幾時代かがありまして
今夜此処でのひと盛り
今夜此処でのひと盛り
サーカス小屋は高い梁
そこに一つのブランコだ
見えるともないブランコだ
頭倒さに手を垂れて
汚れ木綿の屋根のもと
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん
それの近くの白い灯が
安いリボンと息を吐き
観客様はみな鰯
咽喉が鳴ります牡蠣殻と
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん
屋外は真ッ暗 暗の暗
夜は劫々と更けまする
落下傘奴のノスタルジアと
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん
[『中原中也詩集』より]


金沢の神明宮の大ケヤキの下で行われたサーカスをみて書いたと言われる詩です。神明宮は、金沢の室生犀星記念館や、にし茶屋街の近くですが気がつきませんでした。

『中原中也詩集』の巻末の年譜をみると、

1912年(明治45年、大正元年)5歳
金沢市野田寺町三丁目五番地に住む。
1913年(大正二年)5歳
北陸幼稚園(現北陸学院短期大学附属第一幼稚園)に入る。

とあります。

この幼稚園は、いまは「金沢ふるさと偉人館」になっています。名前は知りながらも金沢で寄っていないところの1つです。鈴木大拙館も近いし、今度金沢を訪れるときに寄ってみたいと思います。

中原中也さんは25歳のときに金沢を訪れて、「金沢の思ひ出」という文章を残しています。


金沢の思ひ出   中原中也

私が金沢にいたのは大正元年の末から大正三年の春までである。住んでいたのは野田寺町の照月寺(字は違っているかも知れない)のまん前、犀川(さいがわ)に臨む庭に、大きい松の樹のある家であった。その松の樹には、今は亡き弟とある時叱られて吊(つ)り下げられたことがある。幹は太く、枝は大変よく拡がっていたが、丈は高くない松だった。昭和七年の夏金沢を訪れた時、その松が見たかったが、今は見知らぬ人が借りている家の庭に入ってゆくわけにも行かなかったが、家は前面から見た限り、昔のまゝであった。隣りはタカヂアスターゼの兄さんか弟の家で、子供が八人くらいいて、ひどく賑かだった。

金沢に着いた夜は寒かった。駅から旅館までの俥(くるま)の上で自分の息が見知らぬ町の暗闇の中に、白く立昇(たちのぼ)ったことを夢のように覚えている。翌日は父と母と弟と祖母とで、金沢の町を見て廻(まわ)った。威勢よく流れる小川だけがその日の記憶として残っている。
(後略)
[中原中也、「金沢の思ひ出」より]


中原中也さんが金沢に住んでいたことはいままで知りませんでした。

『中原中也詩集』には、前に読んだときに気にいった詩のところに何枚もしおりをはさんでいました。
またゆっくり読んでいきたいと思います。





by momokororos | 2019-01-06 22:35 | | Trackback | Comments(0)

街が舞台の本〜金沢と京都

今日が仕事始めだと思っていたら、月曜からだったので、引きつづきお部屋の本棚整理をしていました。

いろいろ興味ある本がでてきます。
自分の持っている本だけで一生楽しめそうかもとしばらく前から思っていたりします。

北陸の文学の紹介の『恋する文学 〜ほくりく散歩〜』。

e0152493_22410314.jpg


こちらの本は金沢をはじめ北陸の文学を紹介する本でとてもいいなって思っています。金沢の橋場にある金沢文芸館で手にいれました。紹介されている本で読んだことがあるのは数冊だけなのですが、他にも読みたいと思いながらも読めていません。


『谷崎潤一郎の京都を歩く』は、お部屋の本棚の奥の奥のから出てきました。

e0152493_22410635.jpg


みたら持っていたことを思いだしましたが、すっかり忘れていました。ふたたび京都歩きのバイブルになるかなと思っています。

谷崎潤一郎さんは好きな作家さんなのですが、前に読んだ『陰翳礼讃』をもう一度読みたいと思っていて部屋にあるはずの本を探していたのですが、どうしても見つかりません。前から本屋さんで見かけていた写真が載った『陰翳礼讃』を手にいれて読みました。

e0152493_22410891.jpg


前にも書いたかと思いますが、街の陰影に惹かれます。
賑やかな街中からだんだんと静かな街並みになる「キワ」の街の雰囲気が好きです。
東京だと、渋谷から少し歩いた松濤や神泉、代々木公園、そしていま再開しつつある桜丘町、鶯谷町などです。
京都だと、河原町通と烏丸通、四条通と御池通に囲まれたエリアでもそんな暗がりを味わうことができます。

谷崎潤一郎さんの『陰翳礼讃』は、日本家屋の光と影について書かれていますが、街の陰影の魅力について書かれた本も読んでみたいでのですが、なにかいい本あるでしょうか。



by momokororos | 2019-01-04 23:09 | | Trackback | Comments(0)