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世界はどんな風にみえる〜齋藤陽道さんの『それでも それでも それでも』

お部屋の中でふと目についた、齋藤陽道さんの『それでも それでも それでも』の写真の写真の本を読みかえしてみました。
こちらは大阪の水無瀬の長谷川書店さんで手にいれた1冊です。

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齋藤陽道さんは、写真に添えられた文章がとっても素敵で、写真の魅力が倍増します。

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齋藤陽道さんのぼけた何枚かの写真が、テリー・ワイフェンバックさんの写真を思いださせます。

テリー・ワイフェンバックさんの写真。ボケた写真、ある部分にピントが合っている写真が特徴的です。写真集は、5、6冊持っているのですが、一番好きな『LANA』に載っている写真です。

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テリー・ワイフェンバックさんの写真をみるようになったのは、二階堂奥歯さんの本に、テリー・ワイフェンバックさんの写真のことが書いてあったからです。
前にも引用しましたが、再度引用します。

Terri Weifenbachの写真集”Lana”を買った。
ものごころのつきはじめた頃。
いろとりどりの光の揺らめきでしかなかった世界を分節しはじめた頃。
その頃見ていた景色はこんな感じではなかったか。
ちくちくする芝生の上をブランコに向かって歩く(まだ上手く歩けなかった)。
手をさしのべる母を見上げれば、その後ろには真っ青な空間が広がっていた。
はじめて空を見た頃。
はじめて水面に映る秋桜の影を見た頃。
その頃の景色はこんな感じではなかったか。
私は小さく、世界は広く広く、そしてそれはひたすら輝かしかった。
[二階堂奥歯、『八本脚の蝶』より]



世界はどんな風にみえるのだろう。
あまりに明るくて明瞭ではっきりしていて、すみずみまで見えるようなった現代。4Kの映像を見たときに違和感を感じたのは、隅々までピントのあった映像が、われわれの目で見える風景とは違うと直感的に感じたからかもしれません。見えているような見えていないような、わからないところはそのままに、記憶のようにはかなく、夢のようにあやうさがある世界が、普段感じている世界かもしれません。そこに何がみえるか、立ちどまるかは、それぞれみる人の想いや意識、そして記憶かもしれないなと思いました。


『LANA』〜テリー・ワイフェンバックさんの写真集
2016年9月27日の日記



by momokororos | 2019-02-27 22:12 | 写真 | Trackback | Comments(0)

可愛いらしい陶芸作品〜中村まふねさん

なかむらまふねさんの「なかむらまふね作陶展」の展示が、学芸大学の流浪堂さんで開催されています。

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まふねさんの絵の世界観がそのまま立体になったかのような展示でした。
まふねさんとはお会いできませんでしたが、可愛い作品がたくさんで、あれもこれもいい、と2時間以上もお店にいて作品を眺めていました。

手にいれたのは、こちらの作品です。

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他の作品たちも可愛くて5つくらいが候補でした。

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展示は、3/3日曜までです。流浪堂さんは木曜定休に変わっています。

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この展示が終わったあとに、原宿の SEE MORE GLASSさんで、3/13水曜から3/23土曜まで、なかむらまふねさんの「ほしのこだより」の展示が始まります。こちらも楽しみです。

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SEE MORE GLASSさんは、常時禁煙になったとの話しを流浪堂さんから聞きました。これでいつでも行けてうれしいです。
そういえば、まふねさんとはおととしのSEE MORE GLASSさんの展示会以来あえていません。今度のSEE MORE GLASSさんの展示会で会えるかなと楽しみにしています。


中村まふねさんの「おはなしのくに」〜原宿の可愛い展示会
2017年6月16日の日記

中村まふねさんの展覧会「とおのちいさな とびらのむこう」~高円寺
2015年 11月 15日の日記








by momokororos | 2019-02-25 22:10 | 芸術 | Trackback | Comments(0)

田島征三さんの絵の筆致〜『かわうそどんのくじらとり』

高円寺のるすばんばんするかいしゃさんで見つけた、田島征三さんの『かわうそどんのくじらとり』の絵本。

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この表紙にぞっこんでした。

にんげんとお友達になって、人間の村に住みたいおいぼれかわうそ。

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マスをとってきたらと、からかわれ、たたかれ、追いかえされるかわうそ。涙ぽろぽろでかわいそうすぎます。


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あばれくじらにみんな困り、退治したら村に住んでいいと言われたかわうそ。

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かわうそとくじらの闘いはいかに?

絵本の表表紙と裏表紙は絵がつながっていて、すごい迫力です。

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田島征三さんの圧倒的な筆致で描かれているのは、1966年の福音館書店のこどものともの絵本です。

田島征三さんの絵本は、さきごろ『ぼく、おたまじゃくし?』を手にいれましたが、むかしの絵本も今の絵本も変わらないタッチで魅力です。

るすばんばんするかいしゃさんでは、田島征三さんの他の絵本もバックヤードから出してくれましたが、好みではありませんでした。田島征三さんの絵は、私の好きと嫌いの微妙なところかもしれません。


『ぼく、おたまじゃくし?』〜田島征三さんの素敵な絵本
2019年1月19日の日記



by momokororos | 2019-02-24 22:30 | 絵本 | Trackback | Comments(0)

モノを大切にする気持ち〜シムズ・タバックさんの『ヨセフのだいじなコート』

神保町のブックハウスカフェさん。

むかしはブックハウスさんという名前で、いったん閉店されたあとにブックハウスカフェさんというカフェ併設の絵本専門店となっています。23時まで開いているので、仕事帰りにも寄れます。
去年、汐留(新橋)に働く場所が移ったので、三越前や神保町を通りかえることが多く、神保町に寄ることが多くなりました。

ブックハウスさんに寄ったときに、スタッフさんとアニタ・ローベルさんの『アンナの赤いオーバー』の話しをしていました。
この絵本と似たような絵本があるということで、おとといその絵本を紹介してもらいました。

シムズ・タバックさんの『ヨセフのだいじなコート』です。

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ヨセフはコートを持っていましたが、すりきれてしまっています。

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ヨセフは、コートをジャケットに仕立て直します。

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そのジャケットもすりきれて、ヨセフはまたも工夫します。 使いつづける気持ちの大切さと、その使いつづけたモノへの思い出の豊かさを感じます。



絵本の表紙のカバーをめくると、違う絵が描かれています。
表紙のカバーをめくった絵です。

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見返しも裏表紙も素敵です。

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とっても可愛い絵本だと思います。


アニタ・ローベルさんの『アンナの赤いオーバー』は、人にあげてしまったので表紙等の写真は紹介できなくて、日記に書いているかなと思って過去日記をみてみたのですが書いていませんでした。
素敵な絵本なので、また機会あれば紹介したいと思います。



by momokororos | 2019-02-23 22:55 | 絵本 | Trackback | Comments(0)

机の本の並べかえ

少し前に、食の本を集めて机に積んでいたのですが、骨董や美術の本をどんどん出してきていたら収拾つかなくなってきました。

食の本は別に場所に移したあとの、今の机の風景です。

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少しだけ見える風景が変わりました。
新しい発見あるかな。



by momokororos | 2019-02-21 22:28 | | Trackback | Comments(0)

『花のレクイエム』〜お花にまつわる短編集

辻邦生さんの文章で、山本容子さんの絵の『花のレクイエム』。

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ふとお部屋に積んである本の中で目につきました。ずいぶん前に手にいれた本なのですが、読んでなかったのかなと思うくらい内容を覚えていません。

12ヶ月の季節の花をテーマにした短編集。

1月は山茶花、2月はアネモネ、3月はすみれです。すみれが好きなので、3月から読み始めました。

「この辺は春にはすみれがいっぱい咲くんだよ。来年、ここにすみれを見にこよう」
[辻邦生 作、山本容子 銅版画『花のレクイエム』より]

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ホロリとしてしまういい本です。


山本容子さんの銅版画もいいです。

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辻邦生さんの本は『西行花伝』を読んだことがあり、よかった印象だけ覚えています。お部屋の中にあるはずなので、探して読んでみようと思います。

by momokororos | 2019-02-20 22:15 | | Trackback | Comments(0)

色彩と音の風景の魅力〜泉鏡花さんの『婦系図』

週末はお部屋の本棚を眺めていたのですが、1冊も読みたい本が見つからない。
こんなにたくさん本があるのに、と思ったのですが、結局、土日は本は読まずに小学3年生の国語の教科書を見ていました。

読みたい本がないという気持ちをひきずっているのですが、読めそうな本がありました。

泉鏡花さんの『婦系図(おんなけいず)』です

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『婦系図』は、10年くらい前に、東京神楽坂のカフェのパレアナさんの店長さんからすすめられた本です

すすめられた『婦系図』は、そのときは挫折して読めずじまい。さらに年を経て読もうとしてもう一度挫折しています。

数年前に、金沢の泉鏡花記念館を訪れてから、泉鏡花さんの本に惹かれ、また『婦系図』に舞いもどってきたという感じです。


酸漿(ほおずき)のくだりから始まります。


素顔に口紅で美いから、その色に紛うけれども、可愛い音は、唇が鳴るのではない。お蔦は、 皓歯に酸漿を含んで居る……
(中略)
既に昨夜も、神楽坂の縁日に、桜草を買った次手に、可いのを撰って、昼夜帯の間に挟んで帰った酸漿を、隣家の娘ー女学生に、一ツ上げましょう、と言って、そんなに野蛮なものは要らないわ! と刎ねられて、利いた風な、と口惜がった。
面当てと云うでもあるまい。恰もその隣家の娘の居間と、垣一ツ隔てたこの台所、腰障子の際に、懐手で佇んで、何だか所在なさそうに、頻に酸漿を鳴らして居たが、不図銀杏返しのほつれた鬢を傾けて、目をぱっちりと開けて何かを聞澄ますようにした。
コロコロコロコロ、クウクウコロコロと声がする。唇の鳴るのに連れて。一寸吹留むと、今は寂寞として、この声が止まって、ぼッと腰障子へ暖う春の日は当るが、軒を伝う猫も居らず、雀の影もささぬ。
[泉鏡花、『婦系図』より]


泉鏡花さんの色彩の表現については、これまでも素晴らしいと思っていましたが、色だけではなく音もいいなと思うくだりでした。



吾妻下駄が可愛く並んで、白足袋薄く、藤色の裾を捌いて、濃いお納戸地に、浅黄と赤で、撫子と水の繻珍の帯腰、向う屈みに水瓶へ、花菫の簪と、リボンの色が、蝶々の翼薄黄色に、ちらちら先ず映って、矢車を挿込むと、五彩の露は一入である。
[泉鏡花、『婦系図』より]


素晴らしい色の表現です。



読むのを挫折したこともある本ですが、ふたたび読んでみてやはり読みにくいですが、読みすすめることが楽しみにもなりえる1冊になりそうです。


色あふれる情景〜泉鏡花さんの『春昼・春昼後刻』
2017年3月28日の日記



by momokororos | 2019-02-19 22:22 | | Trackback | Comments(0)

教科書に載っている『モチモチの木』〜小学校3年生の国語の教科書下巻

小学校3年生の国語の教科書下巻。


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だんだんむずかしくなってきたような気がします。お友達のお子さんの年にあわせて、2年生の国語の教科書から読み始めましたが、わたしの感性に一番あうのは2年生かなと思いました。


3年生の下巻には、あまんきみこさんの「ちいちゃんのかげおくり」や、短歌や俳句が載っています。短歌は良寛さんの歌、俳句は草野心平さんの歌が載っていました。


そして、斎藤隆介さん作、滝平二郎さん絵の「モチモチの木」も載っています。


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『モチモチの木』の絵本は、1972年第2刷を持っています。


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旧版です。

旧版に載っている、教科書と同じページがこちらです。

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教科書に載っているのは新版のモチモチの木で、豆太が走っていくときの月の満ち欠けが、新版が満ちてきている月、旧版が三日月です。

このページのあとに、モチモチの木が火がついたように光っているページがありますが、三日月だとこのようには光らないから、より満ちたお月さまにしたのかもしれませんが、真相はわかりません。


こくごの教科書〜まだ魅力の小学校3年生
2018年4月21日の日記

「こくご」の教科書の魅力〜小学校2年生
2018年1月6日の日記



by momokororos | 2019-02-17 22:34 | | Trackback(1434) | Comments(0)

人間の気持ちと未来のマシン〜マッハ号の超現実化の映画「SPEED RACER」

マッハGO!GO!GO!という昔のアニメを知っているでしょうか。

そのアニメに出てくる車のマッハ号を映像化した「SPEED RACER」という映画をみました。

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映像化した、というより超現実化した映画です。

映画の始まりのシーンは、学校でのテストのシーン。レースのことばかり考えてしまいテストに集中できずに、レーシングドライバーで運転していることを夢想する子どもの頃の主人公。このシーンから続く子ども時代のシーンが一番好きです。

実写と、チープとも思えるおもちゃみたいなCGも織りまぜながら、未来のレースを映像化しています。
車は未来のエンジンでありながら、マッハ号のローテクの車のジャンプやノコギリという未来にはナンセンスとも思える装備を備えています。ただしこれらの装備が役立っていることが笑えます。
さらに高性能なマシンに乗りながら、駆使する人間の感情や欲望が制御不可能であったりと、矛盾するものが両方織りこまれている映画です。

最初見たときは、なんてチープな映画って思いながら見ていたのですが、見いってしまう魅力をもつ映画です。意図的にそういう相反するものを織りこんでいるような気もします。

そこかしこにマッハGOの主題歌が挿入されていたり、車のデザインや機能を変えていないことからも、マッハGOへのリスペクトを感じます。マッハGOのアニメを知っているから惹かれてしまうのかとも思いましたが、それだけではない魅力です。
CGはチープ風に大げさに見せているだけで、よくできているのかもしれません。
家族を買収しようとする巨大企業や悪に立ちむかうのも痛快です。そういえば、本家のマッハGOのアニメもそうだっけなと思いました。

監督は、「マトリックス」のウォシャウスキー兄弟です。私もレースの娯楽映画として見ていますが、見ればみるほど、人間の気持ちと組織と最先端の技術の葛藤が描かれている映画とも思える映画で惹かれます。


初めて見たときは、24時を過ぎてから見たのだけど、2時間強を通しで見てしまい、その次の日にもまた見て、1週間に3回も見てしまいました。


エンディングロールの、マッハGOの日本語のテーマソングに、続いて流れるロックの音楽に映像も素敵です。マッハGOのアニメも見てみたいです。



by momokororos | 2019-02-16 22:22 | 映画 | Trackback(2) | Comments(0)

みずみずしい日常風景〜『マンゴー通り、ときどきさよなら』

サンドラ・シスネロスさんの『マンゴー通り、ときどきさよなら』を本屋さんで見かけました。

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去年の年末、姫路のおひさまゆうびん舎さんに行ったときにたしかおすすめられた本。タイトルは忘れていましたが、白水社の本ということを覚えていたのと、本の雰囲気からしてこの本に違いないと思いました。


マンゴー通りの住む家の理想とは違う家に引っ越してきた私。私のことや家族に隣近所の人たちのことを主人公の女の子の目線で書いています。

無邪気で無謀な子どもたち、憧れる女の子、憂いをかかえる女の子。悲しいことがたくさんで、守ってくれる空も足りないくらいな私。雲の名前が最低10はあることを知っている私。ママが忘れたせいで、靴だけが古くて恥ずかしい。それでも踊ると靴のことなんて忘れてしまう。わるい子になって夜遅くまで起きていたい、男の子に肩を抱かれたい、とおしゃまな気持ち。


みずみずしい感性で切りとられた日常の世界が描かれています。悲しくて楽しくて、理不尽だけど憧れの世界。主人公の少女の私が語った風景がみずみずしく映しだされています。



by momokororos | 2019-02-14 22:20 | | Trackback(1) | Comments(2)