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2019年 07月 07日 ( 1 )

ナイフ投げの真実〜志賀直哉さんの『范の犯罪』と、スティーヴン・ミルハウザーさんの『ナイフ投げ師』

先日、本屋さんで、スティーヴン・ミルハウザーさんの新刊を見つけて手にいれました。
この本はまだ読んでいないので、読んでから紹介したいと思いますが、少し前に尾道の志賀直哉旧居で話していたことを思いだしました。

林芙美子さんの過ごした尾道
2019年6月14日の日記


志賀直哉旧居で館長さん?と話していたときに、志賀直哉さんの『清兵衛と瓢箪・網走まで』の中に収められている「范の犯罪」の短編の小説のことを教えてもらいました。

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奇術師のナイフ投げで、妻である相手にナイフが刺さり死んでしまうのですが、それが故意か過失かの話しが書かれていると教えてもらい、読んでみました。

その話しを読んで、思いだした小説があります。
スティーヴン・ミルハウザーさんの『ナイフ投げ師』。

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『ナイフ投げ師』は大好きな小説で、『范の犯罪』の話しが似ているのでびっくりしました。

『ナイフ投げ師』は、観客から自主的にナイフ投げの標的になる人を募り、ナイフ投げを行うショーの話しです。

ナイフを投げた。ある者は娘が叫び声を上げるのを聞き、ある者は娘の沈黙にはっとしたが、私たちみんなの胸にとどまったのは、ナイフが板に刺さる音が聞こえなかったという点だった。
[スティーヴン・ミルハウザー、『ナイフ投げ師』より]


スティーヴン・ミルハウザーさんはそれを見ていた観客の視点心理で、志賀直哉さんの方はナイフ投げをした奇術師の視点心理で書かれているのが違います。

同じような話しが書かれている、ということを志賀直哉旧居の館長さんに話したら、ぜひ読んでみたいと言っていました。


スティーブン・ミルハウザーさんの『ナイフ投げ師』のことを書いた日記です。2008年に読んだ本のベストに入っていて、好きな本で29位でした。

2008年に読んだ本はベスト
2009年2月21日の日記

わたしの好きな本〜ベスト26位から30位
2018年4月19日の日記



by momokororos | 2019-07-07 22:21 | | Trackback(9) | Comments(0)