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2018年 11月 24日 ( 1 )

森見登美彦さんの魅力〜『夜は短し歩けよ乙女』

今日は、お部屋の手近にあった本をパラパラと読んでみていました。
谷崎潤一郎さんの『陰翳礼讃』、夏目漱石さんの『夢十夜』と読んでみたけど、気持ちにしっくりきません。

好きですぐとれるところに置いている本の1冊の森見登美彦さんの『夜は短し歩けよ乙女』を久しぶりに読んでみました。

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好きといっても3回しか読んだことないのですが、最初に読んだのが2007年なのでもう11年前でした。

読みなおしてみると、やはり面白くて最初から引きこまれます。
初めて読んだ時期が、わたしが京都のお寺やお庭をひととおりみたあとの京都の街歩きをしていた時期だったので、主人公が京都の街を縦横無尽に闊歩する森見さんの文章から、わたしもその情景を思いだしながら一緒に京都を歩いているかのように森見さんの文章を読んでいました。
加えて、森見さんの小説の魅力が、現実と虚実が小説の中に混じっているところにあります。
小説のなかに、現実にある場所に加えて虚実の場所もでてくるのですが、わたしが知らないだけなのか、それとも小説の中の架空なのかを京都に行って確かめたくなります。
<森見さん小説を読んで、こんなところにお不動さんあったけ?など実際に確かめにいったことがあります(こちらは『夜は短し歩けよ乙女』ではなく別の小説で、たしか『聖なるな怠け者の冒険』)。


『夜は短し歩けよ乙女』の最初の方にでてくるくだりです。

四条大橋へ折れるのかと思いきや、彼女は少し思案しながら、そのまま北へ歩いていく。木々の植わった高瀬川沿いは鬱蒼と暗く、その奥で老舗喫茶「みゅーず」が橙色の光を散らしている。彼女は「みゅーず」の前で、こっそり所存のほぞを固めるように二足歩行ロボットめいた足踏みを見せてから、むんと胸をはって路地を折れた。
[森見登美彦、『夜は短し歩けよ乙女』より]

この「みゅーず」さんという喫茶店は、私は入ったことがないのですが、西木屋町通沿いにかつてあった喫茶店です。高瀬川沿いの西木屋町は四条通にも近く若者が多いところですが、昔ながらの雰囲気と怪しげな雰囲気があわさった感じで惹かれます。
上記文中の「路地を折れた」とは、河原町通りの方に折れたということで、そのあとに彼女が入ったバーが小説のなかに出てきますが、名前は変えていますが、実際にその路地にあるバーです。

みゅーずさんの近くには、やはり純喫茶のソワレさんがあります。
ソワレさんには何度か入ったことがあって日記にも書いています。

東郷青児さんの展示会
2017年10月11日の日記

京都散歩(其の七)〜京都おいしいもの
2015年7月26日の日記



森見さんの『夜は短し歩けよ乙女』のことは、「わたしの好きな本〜ベスト11位から20位」の日記の中の13位で触れているほか、いろいろ書いています。

わたしの好きな本〜ベスト11位から20位
2018年3月15日の日記

現実と夢の街の迷宮〜森見登美彦さん
2015年6月24日の日記

2008年に読んだ本ベスト
2009年2月21日の日記


ここしばらく森見さんの小説から離れていましまが、また新しい小説が刊行されているので読んでみようかと思います。






by momokororos | 2018-11-24 22:15 | | Trackback | Comments(0)