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われ一人いて立つ〜奈良法隆寺夢殿の救世観音さま

會津八一さんの歌。

あめつち に われ ひとり ゐて たつ ごとき この さみしさ を きみ は ほほゑむ

(天地のあいだに、われひとり立っているかのようなこのさみしさを、あなたは超然としてほほえんでおられる。)


この歌は、會津八一さんの「南京新唱」に載っている歌で、奈良の法隆寺夢殿の救世観音(ぐぜかんのん)さまのことを詠っています。

會津八一さんの『自註鹿鳴集』という本を持っているのですが、お部屋を探して出してきました。その中に「南京新唱」が収められています。

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法隆寺は、10年くらい前に行ったかと思っていましたが、19年前でした。8月に訪れているのですが、夢殿の救世観音さまの公開時期ではなかったので、見ていないです。



救世観音さま。

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[『NHK 国宝への旅 15』より]


10年前に、東京の三井記念美術館に「奈良の古寺と仏像 會津八一のうたにのせて」という展示を見に行っているのですが、法隆寺の金堂の壁画と夢違観音さまのことは日記に書いているものの、救世観音さまのことは書いてませんでした。こちらでも展示されていなかったのだと思います。

みほとけによせる想い〜東京三越前「三井記念美術館」
2010年7月26日の日記


ふたたび會津八一さんの歌を読みたくなったのは、篠田桃紅さんの『103歳になってわかったこと』を読んでいたら、法隆寺夢殿の救世観音の會津八一さんの歌が引用されていたからです。

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雨地(あめつち)にわれ一人いて立つごとき この寂しさを君は微笑む


篠田桃紅さんは、會津八一さんのことを、
「孤高の人でしたが、観音様をお連れにしていたのだと知りました。観音様もまた一人で立っている。この寂しさを君は微笑む、ほんとうの孤独を知っている人でなければ、こういう歌はつくれなかったと思います。」と書いています。

そんなことをしたためている篠田桃紅さんですが、會津八一さんから絶縁状の手紙が来て、謝りの手紙を書こうとしていたが果たせなったという文章が、篠田桃紅さんの随筆集の『桃紅 私というひとり』と『その日の墨』に載っています。

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篠田桃紅さんの書いた本で、一番好きな本です。


『桃紅 私というひとり』〜篠田桃紅さん
2018年11月17日の日記




會津八一さんは、法隆寺の歌もいろいろ詠んでいます。法隆寺金堂の壁画の歌です。

 おほてらの かべのふるゑに うすれたる ほとけのまなこ われをみまもる

 (おおてらの壁画の中に、薄れて消えかけた仏の眼が私をじっとみつめている。)

  會津八一「南京新唱」より
 

 うすれゆく かべゑのほとけ もろともに わがたまのをの たえぬともよし

 (うすれてゆく壁画の仏たちと一緒に、私の生命が絶えてもかまわない。)
   
  會津八一「南京新唱」より


そういえば、火事で焼けた法隆寺金堂の壁画の復元の様子をテレビで少し前にやっていました。
東京国立博物館でこの3月から開催予定だった「法隆寺金堂壁画と百済観音」が、コロナで中止になって残念です。



またゆっくりと會津八一さんの歌を味わいたいと思います。



救世観音さまは、春と秋の公開なので、秋の公開のときに訪れてみたいです。


會津八一さんと篠田桃紅さんの本を読みながら、こんな本も参照しながら読んでいました。

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by momokororos | 2020-06-27 12:41 | 気持ち | Trackback | Comments(0)


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