村上春樹さんの『騎士団長殺し』。 村上春樹さんの本は、『村上ラヂオ』のエッセイを6、7年前に読みましたが、小説は、『ダンス・ダンス・ダンス』以来です。『ノルウェーの森』か『海辺のカフカ』で挫折しました。 まわりに村上春樹さんのことを好きという人がいないので、これまで読んでこなかったのですが、久しぶりに村上春樹さんのこの小説が話題になったので読んでみました。 淡々とした気持ちの描写や風景描写はうまいなと思いました。 パチンと切られたかのような場面の切り替わりから、徐々に前のシーンを思い起こさせる書き方にはすがすがしさすら感じます。感情や気持ちを引きづらない気持ちをおさえた表現が、逆に読者の感情移入を容易にするのかもしれないと思いました。 単行本で2冊、文庫本で4冊の長編ですが、ミステリーとファンタジーが織り交ぜられており、性的描写が多いこともある意味で飽きさせない要因となる人がいるかもしれません。繰り返しになりますが情景描写は秀逸だと思います。 むかしの村上春樹さんの小説はどうだったか、『羊をめぐる冒険』を再読しようと思っています。内容はすっかり忘れてしまっているのですが。 物語の最後、すべてを清算するかのようなくだりが終わりを予感させますが、現実と仮想にまたがるおおがかりな伏線にしては、終わり方があっけない感じでした。 原因は特定できないが、結果が意味を発揮するとか、理屈があっているかは時間がたたないとわからない、ということも書かれていますが、結局なにがわかったのか釈然としません。どうして?という解釈を求めている読者には肩透かしかもしれません。 わかることよりも、前に進んでみることを大切ということを言っているのかもしれません。
by momokororos
| 2019-09-11 22:11
| 本
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