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うなずかされる気持ち〜山内マリコさんの『あたしたちよくやってる』

ふと本屋さんでみつけた、山内マリコさんの『あたしたちよくやってる』。

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いろいろな世代の女性の価値観を描いた短編集。社会的通念が自他ともにある中で、女性のココロやその葛藤を素直に表現していると感じます。
最近、新刊の小説を買うことはほとんどなくなってしまいましたが、山内マリコさんの本は手にとってしまう魅力があります。



本物の女の子が信じる「女の子らしさ」と、それ以外の人たちが、いわばフェイクとして認識してしまっているイメージとしての「女の子らしさ」。
[山内マリコ、『わたしたちよくやってる』より]

「女の子らしく」ということは、女の子本人も社会的にもいまだにすりこまれていて、そういう見方しかできない、そういう見方に悩まされることがあるかと思います。



だけど苦しいのは、なぜ?
好きなように生きてるだけで、苦しい。
自分らしくあろうとするだけで、なにかと闘うことになる。
[山内マリコ、『わたしたちよくやってる』より]

おそらく山内マリコさん自身の思いや体験、そして若い頃とは違う年を重ねたときの想いや、高齢になったときの(想像としての、もしくは伝聞としての)話しも盛りこまれていて、エッセイなのか小説なのかわからない作品ですが、自分と他の人や社会とのかかわりかたも強く感じさせる作品です。

女の子や女性として見られることに対して、うまく感情を表現できなかったり、周りから期待されていることに違和感を感じたりしていることを、社会や他の人に原因を帰するのではなく、自分自身の捉え方として書いてあるのが共感できます。


このテーマは、昔からいろいろ書かれてきていると思いますが、アン・モロウ・リンドバーグさんの『海からの贈物』にも女性の立場で葛藤が書かれているのですが、山内さんの言っていることはわかりやすいです。

リンドバーグ夫人の想い〜『海からの贈物』
2016年11月29日の日記、


『わたしたちよくやっている』は、途中どうかなと思う短編が続きますが、京都や、向田邦子さん、ニキ・ド・サンファルさんの話題も出てきて、再び楽しくなりました。


山内マリコさんはここ何年かかなり好きで、いろいろ読んでいます。日記を見てみると、山内マリコさんの本は2014年から読んでいました。

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東京での三様の女性の生き方〜山内マリコさんの『あのこは貴族』
2016年12月19日の日記


2014年12月1日
山内マリコさんの『パリ行ったことないの』。タイトルに装幀が素敵でこれだけでも惚れます。まだ半分しか読んでいないけど初めの2つの物語が素敵。すすめられて読んだ山内マリコさん。いままで好きになった作家さんとは違うけど不思議と惹かれます。
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2014年10月7日
山内マリコさんの『さみしくなったら名前を呼んで』。感受性の強い若者たちが年上の人や未来に憧れる心をさらりと描いています。成就しない気持ちや世界はそのままでも、爽快な読後感はこの前に読んだ山内さんの『ここは退屈迎えに来て』と同じです。
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2014年9月24日
山内マリコさんの『ここは退屈迎えに来て』読み終わり。昔から変わってしまった他人や自分、自分とは相容れないと思っている他人。自分の夢とのギャップをいだきながらも今を生きる主人公の女性を描かれていて共感できます。読後感はなんだかすがすがしい感じです。





by momokororos | 2019-03-24 22:35 | | Trackback(2) | Comments(0)
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