しばらく前から、部屋にある本から好きな本をピックアップしていました。 見つからない本もあるのですが、ベスト10を紹介します。 1位は、林芙美子さんの『放浪記』。 林芙美子さんの『放浪記』は大好きで、ときどき手にして読んでいます。ちがう版を3冊持っています 林芙美子さんの、喜怒哀楽のあけすけな心情の吐露が気持ちいいです。 放浪記の好きなくだりです。 地球よパンパンとまつぷたつに割れてしまへ!と怒鳴つたところで、私は一匹の烏猫、世間様は横目で、お静かにお静かにとおつしやる。 [林芙美子さんの『放浪記』より] <旅のおとも〜林芙美子さんの『放浪記』 2017年4月4日の日記 街を一緒にさまよいたい林芙美子さん 2016年11月22日の日記 2位は、江國香織さんの『ぼくの小鳥ちゃん』。 江國香織さんの本の中でも一番好きで20回くらい読んでいます。 こちらも単行本と文庫本の2冊を持っています。 小鳥ちゃんのワガママが微笑ましく可愛いんです。 3位は、与謝野晶子さんの『みだれ髪』。 与謝野晶子の生きた時代は慎ましやかな女性が求められていました。その時代にもかかわらず、熱い恋心を詠った歌は共感できるものが多いです。< 「恋ひ恋ふ君と我」~与謝野晶子さんの『みだれ髪』より 2017年6月29日の日記 自己賛美と自己解放〜与謝野晶子さん 2017年5月31日の日記 4位は、志村ふくみさんの『一色一生』。 こちらも何度も読みました。志村ふくみさんの作品も素敵ですが、文章にも惹かれるものがあります。 お花を咲かせる樹のチカラ 2014年2月5日の日記 志村ふくみさんの世界 2014年1月7日の日記 5位は、二階堂奥歯さんの『八本脚の蝶』。 読者量が半端ではなく、感受性が強く若くしていのちを絶った二階堂奥歯さん。文章から匂いたつ知性と苦悩は、自分の感情にしたがって生きた人だと思います。読みたいときを選ぶ本ですが、彼女の気持ちに惹かれます。 『八本脚の蝶』のこと(其の二)〜二階堂奥歯さんの本 2016年8月27日の日記 『八本脚の蝶』のこと〜二階堂奥歯さんの本 2016年8月21日の日記 6位は、廣津里香さんの『黒いミサ』。 自分と他人を強く意識していた彼女は、その感情を詩や絵に表現しています。よく周りをみていつ、詩に表現しています。若くして夭折した彼女。初めて廣津里香さんの本をみたときはそんなに惹かれませんでしたが、金沢の石川近代文学館に絵や詩が展示されているのを見てから好きになりました。金沢を訪れたときに、よく石川近代文学館の廣津里香さんの常設展示をよく見にいきます。 廣津里香さんに逢いたい 2017年8月19日の日記 7位は、ロバート・F・ヤングさんの『たんぽぽ娘』。 SFですが、恋の、愛の物語です。主人公の心の描写が素晴らしく、何度読んでも気持ちが揺さぶられます。この日記を書いているときにも、また読んでみたいという気持ちになりました。 <また読みたくなる本〜『たんぽぽ娘』 2016年8月8日の日記 8位は、香月泰男さんの『春夏秋冬』。 香月泰男さんは、島根生まれの画家。 描いた絵に添えられた香月さんの言葉が素晴らしいです。 島根にある香月康男記念館も素敵で、特に再現されたアトリエから見る庭の木立の風景が素敵です。 「春夏秋冬」~香月泰男さん 2014年3月29日の日記 9位は、島崎藤村さんの『藤村詩集』。 この詩集の中の、『若菜集』の「おきく」が素敵です。 恋にやぶれたむかしの女性のことを詩によみこんでいます。暗唱したいくらいお気にいりで、昔の装幀の『若菜集』がほしいなと思っています。 素敵な装幀~『明治・大正詩集の装幀』から 2015年7月21日の日記 10位は、テリー・ワイフェンバックさんの『LANA』。 5位の、二階堂奥歯さんの『八本脚の蝶』の中で紹介されていて、見てみたいなと思った写真集です。 ピントがずれた写真がテリー・ワイフェンバックさんの写真の特徴で、懐かしい記憶を喚起させられるかのようです。 この『LANA』を見てから彼女の写真をますます好きになり、5冊の写真集を持っています。
by momokororos
| 2018-03-11 20:47
| 本
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