原田マハさんの『リーチ先生』〜バーナード・リーチさん

原田マハさんの『リーチ先生』。

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バーナード・リーチさんのことを書いた小説です。

先頃、原田マハさんの『サロメ』の新刊が出たばかりだったので、また原田マハさんの新刊かと思い手にとりパラパラとめくると「小鹿田焼(おんたやき)」と「小石原焼」の文字が目に入ってきたので手にいれました。新刊ではなく、去年発売された本でしたが、気づきませんでした。

もともと大分の小鹿田焼(おんたやき)が好きだったのですが、小石原焼のうつわを見かけて、似ている2つとも好きになりました。

柳宗悦さんが訪れ、バーナードリーチさんが滞在し作陶したことで知られるようになった小鹿田焼、そしてその源流である小石原焼は、「飛び鉋(とびかんな)」「刷毛目」「櫛描き」が特徴のうつわです。

小鹿田焼に初めて知ったのは、5年前。
吉祥寺の中道通りのうつわのお店でした。

「再発見!吉祥寺の魅力~素敵な雑貨と絵本」〜2012年 1月 11日の日記
http://momokoros.exblog.jp/17204297/

小鹿田焼は大分県、小石原焼は福岡県と違いますが、山をへだてたところがあります。

『リーチ先生』は、まだプロローグの章の60ページくらいを読んだだけでしたが、かなり夢中になります。窯焚きの火と漆黒の闇、そして人々の想いが思い浮かぶかのようです。

闇の中に、窯の焚き口の炎が赤々と燃え上がっている。炎は生き物のように揺らめき、薪のはぜる音が、しんとした夜の静寂に響いている。
[原田マハ、『リーチ先生』より]

河井寛次郎さんの『火の誓ひ』を思いおこします。

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火の誓ひの河井寛次郎さんの言葉がすごいです。

焼けてかたまれ 火の願ひ

あの火の玉 火の手なでる

灯が一つ 大きな闇に穴あけてゐる

何といふ静かさだ
一つ又一つ
小さな音が穴あけてゆく

[河井寛次郎、『火の願ひ』より]

この河井寛次郎さんの火の願ひにつけられた棟方志功さんの版画があるのですが、それもすごいです。展示会を見にいったときの図録に載っているのですが見当たらず、また今度紹介したいと思います。

バーナード・リーチさんの作品はあまり見たことがないのですが、倉敷の大原美術館でみたことがあります。
今度はリーチさんの作品をじっくり見にいきたいと思います。

「素敵な街並み~倉敷美観地区」〜2014年 5月 3日の日記
http://momokoros.exblog.jp/21957809/


by momokororos | 2017-02-27 22:37 | | Trackback | Comments(0)


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