金沢春のお散歩(其の三)~石川近代文学館

金沢春のお散歩。
3月に見た石川近代文学館の展示を再び見るために金沢を訪れています。

せせらぎ通り沿いのお店でかなりゆっくりしてしまっていたのですが、香林坊へ。
香林坊から広坂に向う途中に石川四高記念文化交流館があります。

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四高の敷地の桜もきれいになってきていました。

四高の中にある石川近代文学館。
2月に見た「ほろよい文学展」のときに廣津里香さんの展示を見たのですが、展示会のあとにいろいろ廣津さんに触れる機会があり見にきたいと思っていました。

文学館にはいったのが16時半の入館時間のギリギリになりました。

2階の石川ゆかりの作家さんの部屋へ。
前に訪れたときには、なんで廣津さんのコーナーがあるのだろうって思いながら見ていたのですが、中学高校が金沢でした。この前の展示を見たときにどこかで見たことのある作家さんだなって思い、思いあたる学芸大学の流浪堂さんで聞いてみると、やはり前にたくさんの廣津さんの本が入ってきたときにおすすめしてくれた作家さんでした。おすすめしていたにもかかわらず、やりすごしていましたが、また出会えてよかったです。

展示会のあと、流浪堂さんに1冊だけ残っていた画集を見せてもらい、絵に惹かれました。ちょっと高めの画集だったのでしばらく眺めているだけにしていましたが、結局手にいれました。

この前の日記でも廣津さんの絵を紹介しているのですが、この前にあげていない絵です。

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29歳で夭折した彼女は、詩を読んでみると高校時代から感受性が高かったみたいです。

展示を前に見たときは気づきませんでしたが、あとから知った廣津さんの詩も、廣津さんの描いた花瓶の中のバラの絵と並べてに展示されていました。

 私はいやだ
 花瓶のなかで 
 花開くのは

 つかまえて
 檻に入れても
 豹は生きる

 私はいやだ
 金網のなかで 
 呼吸するのは

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[『広津里香詩集』より]


私の理解が足りなくてわからない詩も多いのですが、文学館で展示されている彼女の詩と絵、そして彼女の写真や日記から、感じるものがあります。

展示されている里香さんの蔵書の中に、持っている『ロルカ詩集』と『マリー・アントワネット』があって嬉しかったです。『アンネの日記』や『赤毛のアン』、『嵐が丘』、『ジャン・クリストフ』も里香さんの愛読書の1つだそうで、わたしも読んだことのある本です。

受付で聞いてみると、廣津里香さんの詩集をあるとのことで手にいれました。

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ゆっくり感じることができたらって思います。


「廣津里香さんの絵~ 『黒いミサ』」 ~2016年3月22日の日記
http://momokoros.exblog.jp/24239722/

「廣津里香さんの絵と詩~石川近代文学館」~2016年3月7日の日記
http://momokoros.exblog.jp/24198123/
by momokororos | 2016-04-12 22:46 | 芸術 | Trackback | Comments(0)


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