憧れの女性~鴨居羊子さんの本

鴨居羊子さん、ここ数年来ぞっこんの作家さんです。
強気でありながら、その内面にある弱い気持ちも素直に表現している人で、ストレートな感情が伝わってきます。

大晦日の日に訪れた京都のガケ書房さんで、鴨居羊子さんの本を2冊見つけました。

「M嬢物語 ー 鴨居羊子人形帖」
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この単行本は初めて出逢いました。
数年前に刊行された「鴨居羊子コレクション」の3巻目に収録されています。
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このコレクションには鴨居さんのすべての著作が収められているのですが、単行本には鴨居さんのイラストがたくさん収められて、単行本に出逢うたびに手にいれています。

M嬢物語に載っている写真とイラストです。
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ガケ書房さんでは、鴨居さんの本をもう1冊手にいれています。

「下着ぶんか論」
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この本は持っているのですが、素晴らしい本で、前に買った本より安くて状態がよかったのでもう1冊買ってしまいました。

昭和33年(1958年)の本。
この時代、昔からの下着への常識や年齢感にしばられていることに疑問を唱え、独自の下着のブランドをたちあげた鴨居さん。
この本の中にも既存の価値観にとらわれている紳士淑女への問いかけが随所に見受けられます。
海外の事情や歴史経緯。映画の中に出てくる下着をもちだして、新しい下着文化を説く鴨居羊子さん。

映画のシーンを引用するくだりでは、こんな文章に目がとまりました。

「裏窓」のグレイス・ケリーが、恋人と共に一夜をおくるためにもつてきた小さなスーツケースからは、まるで魔法の小箱のようにいろんな下着、ネマキ、スリップなどが溢れだします。
「下着ぶんか論」より

裏窓は何回か見たことある映画なのですが、こんなシーンあったんですね。今度見てみたいです。

鴨居羊子さんの本は、京都西陣のマヤルカ古書店さんでも1冊見かけています。

強くて、強がりで、涙もろくて、頑張るときは頑張るけど、とことん弱くなってしまう人間らしさをもち、そんな気持ちを臆せず表現できる鴨居羊子さんに憧れます。
by momokororos | 2014-01-03 13:34 | | Trackback | Comments(0)


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