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タグ:室生寺 ( 6 ) タグの人気記事


2017年 10月 16日

室生寺の魅力〜矢内原伊作さん

奈良の室生寺。
憧れてやまないお寺の1つです。

部屋の本を整理していて、ふと目についた、矢内原伊作さんの『古寺思索の旅』。
久しぶりに読みかえします。

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室生寺のくだりです。

法隆寺や東大寺や薬師寺は、それぞれりっぱな伽藍ではあるが、その周囲に自然をも生活ももっていない。その意味では、それらは周囲から遮断され、自然からも生活からも切り離された抽象的な建造物である。これに反して、室生寺のなつかしさは、それが山ふところに抱かれて自然と一つになり、同時に室生村と一つになることによってわれわれの生活につながっているところにある。しかし、それだけではない。われわれが室生寺に対して、奈良の諸大好寺に対してもつのとちがった特別の懐かしさをおぼえるのは、その全体配置においても、一つ一つの堂塔建築においても、またその建築物のなかの諸仏像においても、奈良の諸大寺には見られない優しさ、親しさが感じられるからである。(中略)
たとえば奈良の諸大寺の建築は、法隆寺にしても東大寺にしても薬師寺にしても、いずれも左右対称のきびしい均整をもち、いかめしい門で守られ、巨大な金堂の屋根は重い瓦でおおわれ、いかにも重々しく人を威圧する。そのなかの仏像にしても相貌からして大陸的であり、きびしい抽象的造形が威圧的である。これに対して室生寺は全体の配置からして軽快であり、堂塔門小じんまりとして優しく、屋根は檜皮葺きや杮葺きだから、やわらかい感じで親しみやすい。
[矢内原伊作、『古寺思索の旅』より

前に書いた日記の写真を引用しますが、檜皮葺の屋根はとても美しいです。


矢内原さんは、十一面観音像についても書いています。

その唇の朱の何という美しさ。肉感を包む重厚な華麗さ、こういういい方には無理があるが、わたしがこの像で感じるのはまさにそういうものである。
[矢内原伊作、『古寺思索の旅』より

わたしも室生寺の十一面観音さまの、唇の朱には、ハッとさせられます。
大阪のどこのお寺か忘れてしまいましたが、やはり十一面観音さまの唇の朱にハッとさせられたことがあります。

土門拳さんをして「日本一の美男の仏」と言わせた弥勒堂の釈迦如来座像があり、日本一小さな国宝の五重塔があり、ふくよかな優しさをたたえた金堂の十一面観音立像がある室生寺。
京都や大阪から1時間以上かかるけど、何度でも訪れたいお寺です。

そういえば、シャクナゲ咲く季節にしか室生寺に訪れていないので、他の季節にも訪れてみたいです。






室生寺の日記はたくさんありますが、岡部伊都子さんの室生寺のいい歌を引用している日記がありました。




by momokororos | 2017-10-16 22:05 | お寺 | Comments(0)
2017年 05月 17日

十一面観音菩薩の魅力〜奈良室生寺と聖林寺

久しぶりに、白洲正子さんの『十一面観音巡礼』を本棚から取りだしてきて読んでいます。

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奈良の聖林寺のことが一番最初に書かれています。表紙の写真は聖林寺の十一面観音さまです。

姫路のおひさまゆうびん舎さんを訪れたときに、古本の販売をされるハレクモさんがお店にいらしていて、ハレクモさんと仏像のお話しをしていたのですが、奈良桜井の聖林寺の十一面観音さまが一番好きとのことでした。

姫路をあとにして、仏像談議にほだされて、行こうか迷っていた奈良の室生寺へ久しぶりに訪れてみました。
わたしは、室生寺の十一面観音さまが仏像の中では一番好きなんです。ふくよかな顔立ちが優しくて、金堂の中に並んだ仏像の中ではひときわ背が低いのもかわいい感じです。

持っている『国宝への旅12』の表紙の写真が、室生寺の十一面観音立像の写真なので載せておきます。

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室生寺の十一面観音立像の写真は、山形酒田にある土門拳記念館でみた写真が一番素敵でした。恋ゴコロに似た気持ちで眺めていたことを思いだします。
土門拳記念館、また行きたいです。

「土門拳記念館~山形酒田」〜2015年 4月 25日の日記
http://momokoros.exblog.jp/23006724/


室生口大野からしばらく大阪方面に向かうと桜井。先に話している十一面観音さまがここにいらっしゃいます。
この前は寄りませんでしたが、聖林寺の十一面観音さまはキリッとしたお顔立ちをしています。その一方、腰のくびれが妙になまめかしく人間的で官能をそそるところもあります。そのアンバランスなところも魅力です。

聖林寺の十一面観音さまの写真も『国宝への旅15』にあったので、こちらも載せておきます。

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聖林寺は昔一度訪れたことがあるのですが、自分のブログを調べてみるも出てきませんでした。ブログを書き始める前の2003年より前に訪れているようです。

そのあと、2013年にも見にいこうかなと思いながらも行くのを諦めています。

そのときはこう書いていました。

午前10:55 · 2013年5月3日
桜井。ここにも魅力的な十一面観音さまがいるのですがまた今度。


京都のお寺の仏像もいろいろ見てまわりましたが、今また見にいきたいと思うのは、奈良のお寺の仏像です。
新しさと古さ、街と自然が混在した京都の魅力はいまだに変わらないのですが、穏やかな表情の奈良の仏像はまた見たいと思わせる魅力があります。

また機会をみて、聖林寺をはじめとする奈良のお寺に行きたいと思います。


「シャクナゲ咲く室生寺〜奈良」〜2017年 5月 5日の日記
http://momokoros.exblog.jp/25749325/

「一番西のよく行く本屋さん〜姫路」〜2017年 5月 4日の日記
http://momokoros.exblog.jp/25745675/


by momokororos | 2017-05-17 22:12 | 古都 | Comments(0)
2017年 05月 05日

シャクナゲ咲く室生寺〜奈良

奈良の室生寺。
何回も訪れたことのあるお寺なのですが、また訪れたくなるお寺の1つです。
京都から1時間、大阪からも1時間電車に揺られ、バスに乗り山を登ること15分。
むかしの人が歩いて詣でていたことに想いを馳せます。

高野山は女人禁制でしたが、室生寺は女人高野といわれ、女性の参詣が認められていました。

バスを降りてゆるやかな坂をお土産物やお食事処を左右に見ながら進みます。

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赤い橋を渡ると室生寺の山門です。

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金堂までの石段の左右にはシャクナゲが咲いています。

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金堂の中には、大好きな十一面観音さま。
美しくてかわいいんです。金堂への石段の手前には弥勒堂があり、こちらには東洋一の美男子といわれる釈迦如来さまがいらっしゃいます。

前に山形の酒田の土門拳記念館に訪れたときに、土門拳さんが撮った室生寺の十一面観音さまが展示されていました。
それまでも好きだったのですが、その写真を見てまた見にいきたいと思っていました。それから2年、やっと再び見にくることができました。

金堂からもう少し登ると本堂。
さらに登りと五重塔です。

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一番小さな国宝の五重塔です。

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シャクナゲが咲くのは毎年ゴールデンウィークの季節。

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室生寺の石段は高さがあり不揃いで、登り降りが大変ですが、魅力的です。

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よいしょと登る、しっかり踏みしめて下る、普段は意識しない自分の身体を意識します。いつまで登れるのかなと思ったりします。


室生寺のある室生口大野駅から何駅か大阪方面に行くと長谷駅。少し歩いたところにある長谷寺はちょうど今、牡丹のお花がが咲いています。
いつもは室生寺と長谷寺は合わせて見にいっているのですが、今回室生寺だけを見にいきました。


「室生寺のたたずまいと十一面観音さま~土門拳記念館」〜2015年 5月 22日の日記
http://momokoros.exblog.jp/23148875/

「室生寺の魅力~会津八一さんの歌」〜2015年 5月 30日の日記
http://momokoros.exblog.jp/23182599/


室生寺は何度も訪れているお寺。なぜ同じ場所に何度も来たくなるのかなと考えていました。前に来たときの自分の想いや昔の人の想いを確かめにきているのかもしれません。

前に室生寺に来たのは、2013年5月でした。4年前の想いを引用してみます。


室生寺にきました。
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午前11:47 · 2013年5月3日

シャクナゲの花が咲く女人高野、室生寺。不揃いな石段の上に金堂が鎮座しています。
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午後0:11 · 2013年5月3日

室生寺。日本で一番小さい国宝の五重塔がある素敵なお寺です。土門拳さんが東洋一の美男と称した釈迦如来さまや、ふっくらかわいらしい十一面観音さまがいらっしゃいます。
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午後0:20 · 2013年5月3日

大きな檜。室生寺の五重塔はかつて台風で大きな木が五重塔に倒れかかり見るも無残な姿に。そのとき境内の300本の檜の皮を剥ぎ、五重塔の屋根の檜皮葺を修復。剥がされた木々は痛々しかったけれど、自らの境内の木を使う再生に感動しました。
午後0:59 · 2013年5月3日

室生寺本堂。美しい。
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午後1:52 · 2013年5月3日

室生寺。本堂の屋根のライン。
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午後1:55 · 2013年5月3日

室生寺は女人高野と言われます。その当時高野山は女性の参拝が許されておらず、室生寺は女性の参拝が許されここの名前がついたとのこと。京都のほうから室生寺までどんな大変な道のりだったのだろう。3年ぶりくらいにきた室生寺。また来たい場所です。
午後2:21 · 2013年5月3日



by momokororos | 2017-05-05 21:52 | お寺 | Comments(0)
2015年 05月 30日

室生寺の魅力~会津八一さんの歌

奈良室生寺。
素敵なお寺で5、6回訪れています。

こちらは2年くらい前の新緑の季節の室生寺です。
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会津八一さんは奈良のことを詠んだ歌が多いのですが、室生寺を詠んだ歌があります。
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『自註鹿鳴集』の中に、『南京新唱』が入っています。

みほとけの ひぢまろらなる やははだの
あせむすまでに しげるやま かな 
[南京新唱 会津八一]より
        
(み仏の肘まろらなる柔肌の汗むすまでにしげる山かな)

「ひぢまろうなるやははだ」が「あせむす」なんて表現は官能的です。

仏像に人間的な親しみをこめた形の表現や言葉の表現をすることがあって、私自身も親しみを感じます。

この仏は十一面観音立像のことだと解釈する説があります。

こちらは十一面観音さまが入っている金堂へあがる鐙坂です、
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ささやかに にぬりのたふの たちすます
このまにあそぶ やまざとのこら
[南京新唱 会津八一]より

(ささやかに丹塗りの塔の立ちすます木の間に遊ぶ山里の子ら)

こちらは室生寺の五重塔を詠んでいる歌です。「ささやかに」とは、小さな五重塔を表現したものです。

五重塔です。
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室生寺のけやきの森はかなり素敵です。
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by momokororos | 2015-05-30 12:09 | | Comments(0)
2015年 05月 22日

室生寺のたたずまいと十一面観音さま~土門拳記念館

少しまえに、山形酒田の土門拳記念館を訪れていました。
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土門拳さんの古寺巡礼の写真展が開催されていたのですが、圧倒的な写真のクオリティにびっくりしました。
奈良室生寺の写真も展示されていたのですが、室生寺の写真はどれも素敵なのでした。

その中でも、室生寺金堂の十一面観音立像の横顔の写真が忘れられません。
ミュージアムショップで、展示されている十一面観音さまの横顔写真が載っている本があるか聞いたのですが、わかりませんでした。

帰ってから、持っている土門拳さんの『古寺を訪ねて 奈良西ノ京から室生へ』の本を開いてみました。
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こちらに載っている十一面観音さまの写真です。
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ふっくらとした優しいお顔立ちで、色っぽさも感じられます。わたしの中では、かわいい菩薩さまの1人です。
土門拳記念館で見た写真なのか、あまりにも質が違うせいかわかりません。

この十一面観音さまがいらっしゃる室生寺は大好きで、2、3年に一度訪れています。シャクナゲの咲く室生寺と、ボタンの花咲く長谷寺が同じ時期に見れるのでいつも両方に行っています。

今年は訪れることができませんでしたが、
去年、おととし?に訪れたときの新緑とシャクナゲの季節の室生寺の写真です。

シャクナゲ咲く鐙坂。
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こちらの階段の上に見えるのが金堂で、十一面観音さまが安置されています。

国宝の五重の塔。
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屋外にある五重の塔で一番小さい塔で、東大寺の大仏の座高とほぼ同じ高さです。
以前、台風で境内の木がこの五重の塔に倒れかかり、悲惨な状況になってしまったことがありましたが、この五重の塔の再生物語には感動させられます。

土門拳さんが待ち焦がれたという雪の室生寺もみてみたいものです。

by momokororos | 2015-05-22 20:47 | 芸術 | Comments(0)
2014年 01月 13日

「露きらめく 伊都子短章」~岡部伊都子さんの本

岡部伊都子さん。去年初めて読んで好きになった作家さんです。
おととい、本屋さんで岡部伊都子さんの本を見かけたのですが、持っていたような気がして、家にある本を探したら見つかりました。

「露きらめく 伊都子短章」岡部伊都子、小山三郎、新宮晋(1991年初版、創元社)
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素敵な言葉がこぼれます。

室生寺のことを語った一節。

月明りの夜など
室生寺の金堂の舞台へ出て話し合っている
仏像たちを想像する。
(「露きらめく 伊都子短章」より)

奈良の室生寺は、日本で一番小さい国宝の五重塔がある素敵なお寺。土門拳さんが東洋一の美男と称した釈迦如来さまや、金堂には、ふっくらかわいらしい十一面観音さまがいらっしゃいます。 金堂には五尊と十二神将で、少なくとも十七体の仏像がいらして、そのみなが月明かりの下で話しあっているなんてユニークです。


新薬師寺のことを語った一節。

伐折羅大将や、宮毘羅大将の
舌が、迫力をもつ。
怒るべきことに対しての
真剣な怒りは美しい。
(「露きらめく 伊都子短章」より)

岡部伊都子さんの十二神将を語った言葉はまた違う観点ですが、「怒るべきことに対しての真剣な怒り」は、忘れていたことを思いだすかのようです。

新薬師寺については昔こんな日記書いています。
「かっこいい仏像~奈良そぞろ歩き(其の一)」~2010年 12月 5日の日記
http://momokoros.exblog.jp/13762485/

奈良のお寺の中で好きな仏像がいくつかあるのですが、新薬師寺の十二神将がその1つです。
會津八一さんの十二神将の素晴らしい詩があり、上記の日記に書いてあります。
あらためて詩を引用します。

もえさかる ごまのひかりに めぐりたつ 十二のやしやの かげをどるみゆ
(燃えさかる護摩の光に、薬師如来をめぐってたつ十二神将の影が、躍るようにゆらめくのが見える。)

護摩の光が焚かれて浮かびあがる十二神将はさぞ妖艶で神秘的なことでしょう。

室生寺と新薬師寺には、去年の5月にも訪れているのですが、また行きたくなりました。


「露きらめく 伊都子短章」の本に名前をつらねている新宮晋さんは、私にとっては絵本作家でおなじみ。「風の星」は好きな絵本です。また今度新宮さんの絵本は紹介したいと思います。

岡部伊都子さんの本をもう1冊日記にしたためたいなって思う本があるので、また今度時間あるときに書いてみたいと思います。

by momokororos | 2014-01-13 22:30 | | Comments(0)