奈良の室生寺。
何回も訪れたことのあるお寺なのですが、また訪れたくなるお寺の1つです。
京都から1時間、大阪からも1時間電車に揺られ、バスに乗り山を登ること15分。
むかしの人が歩いて詣でていたことに想いを馳せます。

高野山は女人禁制でしたが、室生寺は女人高野といわれ、女性の参詣が認められていました。

バスを降りてゆるやかな坂をお土産物やお食事処を左右に見ながら進みます。

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赤い橋を渡ると室生寺の山門です。

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金堂までの石段の左右にはシャクナゲが咲いています。

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金堂の中には、大好きな十一面観音さま。
美しくてかわいいんです。金堂への石段の手前には弥勒堂があり、こちらには東洋一の美男子といわれる釈迦如来さまがいらっしゃいます。

前に山形の酒田の土門拳記念館に訪れたときに、土門拳さんが撮った室生寺の十一面観音さまが展示されていました。
それまでも好きだったのですが、その写真を見てまた見にいきたいと思っていました。それから2年、やっと再び見にくることができました。

金堂からもう少し登ると本堂。
さらに登りと五重塔です。

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一番小さな国宝の五重塔です。

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シャクナゲが咲くのは毎年ゴールデンウィークの季節。

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室生寺の石段は高さがあり不揃いで、登り降りが大変ですが、魅力的です。

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よいしょと登る、しっかり踏みしめて下る、普段は意識しない自分の身体を意識します。いつまで登れるのかなと思ったりします。


室生寺のある室生口大野駅から何駅か大阪方面に行くと長谷駅。少し歩いたところにある長谷寺はちょうど今、牡丹のお花がが咲いています。
いつもは室生寺と長谷寺は合わせて見にいっているのですが、今回室生寺だけを見にいきました。


「室生寺のたたずまいと十一面観音さま~土門拳記念館」〜2015年 5月 22日の日記
http://momokoros.exblog.jp/23148875/

「室生寺の魅力~会津八一さんの歌」〜2015年 5月 30日の日記
http://momokoros.exblog.jp/23182599/


室生寺は何度も訪れているお寺。なぜ同じ場所に何度も来たくなるのかなと考えていました。前に来たときの自分の想いや昔の人の想いを確かめにきているのかもしれません。

前に室生寺に来たのは、2013年5月でした。4年前の想いを引用してみます。


室生寺にきました。
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午前11:47 · 2013年5月3日

シャクナゲの花が咲く女人高野、室生寺。不揃いな石段の上に金堂が鎮座しています。
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午後0:11 · 2013年5月3日

室生寺。日本で一番小さい国宝の五重塔がある素敵なお寺です。土門拳さんが東洋一の美男と称した釈迦如来さまや、ふっくらかわいらしい十一面観音さまがいらっしゃいます。
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午後0:20 · 2013年5月3日

大きな檜。室生寺の五重塔はかつて台風で大きな木が五重塔に倒れかかり見るも無残な姿に。そのとき境内の300本の檜の皮を剥ぎ、五重塔の屋根の檜皮葺を修復。剥がされた木々は痛々しかったけれど、自らの境内の木を使う再生に感動しました。
午後0:59 · 2013年5月3日

室生寺本堂。美しい。
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午後1:52 · 2013年5月3日

室生寺。本堂の屋根のライン。
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午後1:55 · 2013年5月3日

室生寺は女人高野と言われます。その当時高野山は女性の参拝が許されておらず、室生寺は女性の参拝が許されここの名前がついたとのこと。京都のほうから室生寺までどんな大変な道のりだったのだろう。3年ぶりくらいにきた室生寺。また来たい場所です。
午後2:21 · 2013年5月3日


by momokororos | 2017-05-05 21:52 | お寺 | Comments(0)
奈良室生寺。
素敵なお寺で5、6回訪れています。

こちらは2年くらい前の新緑の季節の室生寺です。
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会津八一さんは奈良のことを詠んだ歌が多いのですが、室生寺を詠んだ歌があります。
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『自註鹿鳴集』の中に、『南京新唱』が入っています。

みほとけの ひぢまろらなる やははだの
あせむすまでに しげるやま かな 
[南京新唱 会津八一]より
        
(み仏の肘まろらなる柔肌の汗むすまでにしげる山かな)

「ひぢまろうなるやははだ」が「あせむす」なんて表現は官能的です。

仏像に人間的な親しみをこめた形の表現や言葉の表現をすることがあって、私自身も親しみを感じます。

この仏は十一面観音立像のことだと解釈する説があります。

こちらは十一面観音さまが入っている金堂へあがる鐙坂です、
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ささやかに にぬりのたふの たちすます
このまにあそぶ やまざとのこら
[南京新唱 会津八一]より

(ささやかに丹塗りの塔の立ちすます木の間に遊ぶ山里の子ら)

こちらは室生寺の五重塔を詠んでいる歌です。「ささやかに」とは、小さな五重塔を表現したものです。

五重塔です。
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室生寺のけやきの森はかなり素敵です。
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by momokororos | 2015-05-30 12:09 | | Comments(0)
奈良興福寺。
近鉄奈良駅から近いところにある大きなお寺です。

以前、東京上野の東京国立博物館で開催された「阿修羅展」を見にいっていましたが、
展示されていた至宝は、興福寺の寺宝でした。

「かわいい仏像~東京国立博物館」~2009年4月28日の日記
http://momokoros.exblog.jp/10139539/

興福寺の東金堂と五重塔です。

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五重塔初層が公開されていました。
五重塔の一番中心の柱の「心柱」は、一番下の礎石に乗っているだけで他の階とは固定されていないのです。京都東寺の五重塔でもそんなお話しを伺っています。

地震による五重塔の倒壊はなく、心柱の役割によるものだと考えられているそうです。
今建設中の東京スカイツリーには五重塔の同じ構造の「心柱制振」がとりいれられています。
昔の人の知恵ってすばらしいものがあり学ぶべきものたくたんですね。

スカイツリーの構造についてはこちらに詳しく書かれています。
http://www.nikken.co.jp/ja/skytree/structure/structure_04.php

普段は国宝館に展示されている「踊大将(おどりたいしょう)」といわれる正了知大将像(しょうりょうたいしょうぞう)が東金堂に戻って展示されており、東金堂の本尊の薬師如来坐像の裏側にありました。火災のときにみずから躍りでて消失から免れたとの言い伝えがあるそうです。

そして興福寺境内にある国宝館。
ずっと前に、興福寺の国宝館に訪れたことがあったのですが久しぶりです。

この前の東京国立博物館での「阿修羅展」では、仏像への照明が素敵だったのですが、
それに劣らず、とっても素敵な展示になっています。今年になってリニューアルされたそうです。

国宝館に収められている阿修羅像に代表される八部衆像は素敵です。
八部衆の中では阿修羅像が一番有名ですが、そのなかの「沙羯羅(さから) 」だがダントツでかわいらしくて好きです。前に日記で載せた写真です。

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新薬師寺の十二神将軍は薬師如来さまのガードマンでしたが、八部衆は釈迦如来さまのガードマン。阿修羅像をよく見るとこちらの像だけサンダル履きで親しみわきます。

興福寺の国宝館には大きな千手観音像もあって圧巻です。唐招提寺の千手観音像が千手観音としては日本一の大きさなのですが同じくらいの大きさがあります。
まだまだ見たいところたくさんだったのですが、すっかり日も暮れて奈良駅まで戻りました。
訪れたことが呼び水となり、行きたいところが増えてしまっています。

かわらしい仏像、
奈良室生寺の十一面観音さまもふっくらしたお顔立ちでかわいらしいです。
室生寺は境内も素敵でときどき訪れているのですが、また行きたいなって思っています。
by momokororos | 2010-12-12 22:03 | 古都 | Comments(0)
奈良東大寺。
久しぶりに訪れた奈良。
東大寺には2、3年前に訪れていたような記憶ありますが、自分の記録にはありません。
奈良は昔のイメージを強く彷彿させるような、また夢見ていたような気持ちを感じさせるところかなって思います。

今回奈良を訪れようと思ったきっかけとなったのが、東京上野の東京国立博物館で開催されている「東大寺大仏 天平の至宝」の展示でした。

「東大寺大仏 天平の至宝」~東京上野:2010年10月30日の日記
http://momokoros.exblog.jp/13536947/

表通りから伸びる茶店周辺から南大門の参道にたくさんいる鹿をやりすごして、南大門をくぐり大仏殿(金堂)への敷地へ拝観料を払ってはいると、大仏殿がまじかにせまってきます。

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アップした大仏殿はこんな感じです。
大仏殿の前にある八角灯篭は、東京国立博物館で展示中なのでありません。

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東京国立博物館で開催されている「東大寺大仏 天平の至宝」の図録には、
こんな写真が載っています。

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夜の大仏殿の美しさもさることながら、大仏さまのお顔が見えるように窓が開けられています。
私が今回見た大仏殿は窓が開いていません。
このお姿見たいなぁって思うのですが、いつ開けられるのでしょう?
京都の宇治の平等院も、池向こうから阿弥陀如来さまのお顔が見えるような窓があります。

東大寺の大仏さま。

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写真は自由に撮ってよかったとは、あらためて気づかされました。

會津八一さんの東大寺大仏殿の詩です。

おほらかに もろてのゆびを ひらかせて おほきほとけは あまたらしたり
(東大寺大仏殿にて)

 (大きくゆたかに両手の指をおひらきになって、
  この大仏は宇宙に広く満ちひろがっておられるのだ。)

 會津八一


今回奈良に寄ったのは、東大寺の大仏さまのお座りになられている蓮弁(れんべん)という蓮の花に描かれた文様が見たいがためでした。

先日訪れた東京国立博物館「東大寺大仏 天平の至宝」では、蓮弁の文様は展示会場入口の大きな写真と、会場のビデオで紹介されていました。大仏さまの下にあるので持ってくることができないのですものね。
この蓮弁の文様(線刻)に見惚れてしまい本物を是非見にいきたいなって思っていました。

実際見てみると、大仏殿の大仏さまはかなり高いところに座られてていて、
蓮弁がずっと遠くで、描かれている文様はまったく見えませんでしたが、
実物大の模型が見えるところにありました。
赤い柵の向こうにある蓮弁、赤い柵の手前にあるのが模型です。

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みほとけの うてなのはすの かがよひに うかぶ 三千だいせんせかい

 (大仏の台座をなす蓮華の輝きに、浮かぶ三千大千世界よ。)

 會津八一 


いちいちの しやかぞいま せんえうの はちすのうへに たかしらすかも

 (その一片一片にそれぞれの釈迦がいらっしゃる千片の蓮華の上に、
  大仏は君臨されておられるのだ。)

 會津八一

三千大千世界というのは、蓮弁に線刻された世界図のことです。
この線刻が素晴らしいです。
東京国立博物館で開催中の「東大寺大仏 天平の至宝」で流れているビデオ映像がおすすめです。

「東大寺大仏 天平の至宝」
■ 2010年10月8日(金)~12月12日(日)
■ 東京国立博物館 平成館
■ 開館時間 9:30~17:00 (入館は閉館の30分前まで)
■ 休館日 月曜日、年末年始
http://www.tnm.go.jp/jp/servlet/Con?pageId=X00/processId=00/

東大寺は、法華堂や戒壇堂など見どころたくさんですが、
東大寺をあとにして興福寺に向かいました。
by momokororos | 2010-12-06 22:23 | 古都 | Comments(0)
奈良。たまに訪れてお寺を巡って仏像を見ていたりしています。
最近行ったのはいつかなっと思って調べてみると、2006年の5月に行ったきりでした。
2年前くらいに訪れていたかなって思っていたのですが、ずいぶんご無沙汰してました。
それほど鮮明なイメージで覚えているんです。

大好きなのが、室生寺とその「十一面観音像」さま。
室生寺の境内と観音さまのふっくらとしたお顔だちに心惹かれます。
この前、東京の三井記念美術館に室生寺の「釈迦如来坐像」さまが来ていました。
そして中宮寺の「菩薩半跏像」さまは菩薩さまの中では一番好きです。
憧れているのが「石舞台古墳」と唐招提寺の「千手観音菩薩」さまです。

石舞台古墳に行こうか奈良駅周辺を巡ろうか迷ったのですが、
近鉄の奈良駅に出て、奈良駅から奈良町を経て歩いて新薬師寺へ。
奈良町のことは、また今度書いてみたいって思っています。

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お堂の中には、薬師如来像さまのまわりに十二神将が囲んでいます。

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十二神将軍は薬師如来さまを守るいわゆるガードマン的存在です。

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こちらの写真は伐折羅(ばさら)大将です。
ポーズを決めた力強いお姿がかっこよくて大好きです。
12体のうち11体が国宝です(1体は地震で倒壊して作りなおされたもの)。
こちらの薬師如来さまはお目目が大きくぱっちりで珍しいです。

會津八一さんの十二神将の詩です。

 もえさかる ごまのひかりに めぐりたつ 十二のやしやの かげをどるみゆ

 (燃えさかる護摩の光に、薬師如来をめぐってたつ十二神将の影が、躍るようにゆらめくの  
  が見える。)

  會津八一


薪木を燃やした護摩の火の中の十二神将は妖艶で美しいんだろうなって憧れます。

會津八一さんは、東京三越前で開催されていた「奈良の古寺と仏像 ― 會津八一のうたにのせて ―」で、素敵な詩に惚れてしまいました。奈良の歌をたくさん読んでいてよせる想いが伝わります。

みほとけによせる想い~東京三越前「三井記念美術館」(2010年7月26日の日記)
http://momokoros.exblog.jp/13005152/

新薬師寺には、香薬師像という仏さまもいらっしゃいますが、
盗難にあって見つかっていないそうです。本堂には模造がおかれています。


 ちかづきてあふぎ みれども みほとけの みそなはすとも あらぬさみしさ

 (香薬師に近づいて仰ぎみるけれども、自分をごらんになっているとも思えぬこのさびしさよ。)

  會津八一


新薬師寺のお庭に咲いていたのは、
つわぶきのお花と、千両の実のつき方のお花(葉が違うような気もする)が咲いていました。

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新薬師寺をあとにして近くの志賀直哉さんの旧邸にも訪れてから、春日神社境内へ。
こんな看板がありました。

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春日神社のお隣りの東大寺に向かいました。
是非見たいモノが東大寺にあって、今回久しぶりに奈良を訪れていました。
by momokororos | 2010-12-05 21:34 | 古都 | Comments(0)
奈良東大寺。
久しぶりに訪れたのですが、
公園や参道のお店の周りは鹿でいっぱいでびっくりするほどでした。

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そんなたくさんの鹿の中に、子鹿を見つけました。

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まさに子鹿のバンビって感じでとってもかわいいです。
いつもお母さんが一緒にいます。

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今の時期だけみたいですが、運がよければこんな子鹿に出逢えます。
by momokororos | 2010-11-09 22:39 | 出逢い | Comments(0)
東京三越前はときどき寄る街で、おいしいものを食べることが多いです。

銀座線の三越前駅の上の日本橋三井タワーは、千疋屋総本店さんが入っているビルです。

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地下にはおししいお店がはいっています。落合さんのお店の「ラ・ベットラ ペルトゥッティ」さんや、親子丼のおいしい「比内や」さん、銀座のおでんの「おぐ羅」さんなどが入っていてどのお店も魅力です。

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おぐ羅さんでお腹を満たしたあとに、
日本橋三井タワーに入っている「三井記念美術館」の展示会を見ていました。

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「奈良の古寺と仏像 ― 會津八一のうたにのせて ―」
■ 2010年7月7日(水)~9月9日(木)
■ 三井記念美術館
■ 10:00~17:00
■ 月曜日休館
■ 東京都中央区日本橋室町2 三井本館7階(日本橋三井タワー1階から連絡)
■ 03-5777-8600
http://www.mitsui-museum.jp/

奈良のお寺の仏像の展示会です。仏像の展示もよかったのですが、
仏像への想いが伝わってくるかのような會津八一さんの詩も素敵でした。

美術館は7階なのですが、のロビーで展示されている写真は無料で見ることができ、
これを見るだけでも素敵だと思います。

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7階にエレベーターであがり、展示を見ました。


法隆寺の展示。
金堂にあった壁画は、模写作業の途中で火事で焼けてしまったのですが、
その壁画の未完の模写が残されており、その写真が展示されていました。
會津八一さんがその壁画を見たときに詠った詩です。

 おほてらの かべのふるゑに うすれたる ほとけのまなこ われをみまもる

 (おおてらの壁画の中に、薄れて消えかけた仏の眼が私をじっとみつめている。)

  會津八一「南京新唱」より
 

 うすれゆく かべゑのほとけ もろともに わがたまのをの たえぬともよし

 (うすれてゆく壁画の仏たちと一緒に、私の生命が絶えてもかまわない。)
   
  會津八一「南京新唱」より


悪い夢をよいう夢に変えてくれるという、ありがたい夢違観音さまも展示されていました。
ぷっくらとしたお腹もかわいいです。

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中宮寺の展示。
中宮寺の菩薩半跏像さまが仏像で一番好きなのですが今回展示はなかったのですが、
三井タワーの1階ロビーで写真が展示されていました。
真っ黒な菩薩さまは、長い信仰の中ですすで真っ黒になったといわれています。
この菩薩さまは国宝なのですが、収められているお堂に訪れる人はそんなにいなくて、
お堂の畳にあがり、長い時間一人だけで静かに見惚れていることも多いんです。

 みほとけの あごとひぢとに あまでらの あさのひかりの ともしきろかも

 (御仏のあごをひじのあたりに、尼寺の朝の光がほのかに射して、心惹かれることだ。)

  會津八一「南京新唱」より


東大寺の展示。
五劫思惟阿弥陀如来坐像さまは珍しいです。
五劫(ごこう)というあまりに長い時間(21億6千万年)思いをめぐらしていたので、
こんなに伸びた髪型になっているそうです。

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 おほらかに もろてのゆびを ひらかせて おほきほとけは あまたらしたり

 (大きくゆったりと両手の指をお開きになって、この大仏は宇宙いっぱいに広く満ちひろがって
  おられるのだ。)

  會津八一「南京新唱」より


室生寺の展示。
女人高野といわれる室生寺は好きなお寺の1つです。
ふっくらとかわいらしい顔立ちの「十一面観音菩薩立像」さまが大好きなんです。
もう1つの国宝の仏像の「釈迦如来坐像」さまがいるのですが、土門拳さんは「日本一の美男子のほとけ」と称されていました。

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私自身は、この仏像にそんなに魅力を感じてはいなくて、今回の展示を見てもさほど心動かされなかったのですが。この釈迦如来坐像さまの写真が1階ロビーに展示されていて、それを見てハッとしました。
横顔がとても凛々しくて美しいんです。

室生寺は仏像だけでなく、シャクナゲの咲く季節や境内の緑の深さも魅力です。

 みほとけの ひぢまろうなる やははだの あせむすまでに しげるやまかな

 (みほとけのひじの、ふっくらとしてまるみを帯びた肌に、しっとりと汗がにじんでいると
  思われるくらい、室生寺の山々は緑が生い茂っていることだ。)

  會津八一「南京新唱」より

室生寺のある山は本当に緑豊かです。以前台風で境内の樹齢650年の木が室生寺の五重塔に倒れ、五重塔が豆腐みたいに崩れてしまったことがあります。
その再建ために境内の木の皮を剥いで五重塔の桧皮葺に使って修復しました。
五重塔修復後に見にいったのですが。その剥がれた木々を見たことがあってその痛々しさと、
共生のすばらしさにココロを打たれたことがあります。

 はつなつの かぜとなりぬと みほとけは をゆびのうれに ほのしらすらし

 (初夏の南風が到来したと、みほとけは、しなやかな小指の先でほのかに感じていらっしゃる
  ようだ。)

  會津八一「南京新唱」より

棟方志功さんの版画に「はつなつの」の詩がつけられているのですが、
前に横浜で見た「棟方志功と民藝の名匠展」でも展示されていた
「二菩薩釈迦十大弟子」(昭和14年初版)の中の「文殊菩薩の柵」が同じ版画です。
この版画では、會津八一の詩はつけられていません。

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左が今回の展示作品、右が横浜での展示作品で、ともに図録からです。


先日、関西に行くときも奈良の唐招提寺、新薬師寺、中宮寺に寄りたいなって思っていたのですが、残念ながら寄れずじまい。今度は寄ってみたいです。
by momokororos | 2010-07-26 21:12 | 展示会 | Comments(0)

かわいいもの、ちいさなものが大好きです


by ももころろ