Ayumu Aizawaさんの『Melancolia Storytelling』の写真集。
神戸元町の1003の店長さんにすすめられて、素敵だったので手にいれました。 写真と文章で構成されていて、半透明のトレーシングペーパーに印刷されています。 感覚的にしっくりくる魅力的な本です。 ページを表からみた感じです。 裏からみるとやわらかな感じです。 写真と文章、絵と文章も同じなのですが、それぞれの主張が強かったり、お互いを阻害したりすることもあるのですが、トレーシングペーパーがやわらかなクッションになっているように感じます。 よくみると表紙の写真も2枚重ねてあり、少しずらしてありました。 人の感覚はすべてが鮮明なわけではなくぶれているので自然に感じます。 あいまいに見ている風景、不確かな記憶、まどろみの感覚、おぼろげな夢の情景などを連想します。 思いおこすのは、テリー・ワイフェンバックさんです。 テリー・ワイフェンバックさんは、風景写真を撮る写真家です。ぼけている写真なのですが一部ピントが合っているところがあります。前にも紹介したことがあるのですが、1枚だけ『Lana』の写真集を載せておきます。 昔、4kの映像を初めて見たときに、すべてに鮮明にピントがあった画像に違和感を感じことを感じていました。 さらに写真集は、尾崎翠さんの『第七官界彷徨』に描かれているようなまどろみの世界にも通じるような気がします。 そんなことをつらつら思いながら、Ayumu Aizawaさんの写真集はきわめて人間の感覚に近い表現しているなって思いました。 1003に寄ったあとに、大阪水無瀬にある長谷寺書店さんで、ちょうどサンプルが手に入ったとのことで、『Melancolia Storytelling』を紹介していただきました。偶然なのですがびっくりしました。 次はどんな作品を作るのだろうかと期待しますが、まだまだ早いですね。 「さわやかな初夏の神戸歩き〜カフェと本屋」〜2017年 5月 3日の日記 http://momokoros.exblog.jp/25744326/ 「『LANA』〜テリー・ワイフェンバックさんの写真集」〜2016年 9月 27日の日記 http://momokoros.exblog.jp/24685183/
by momokororos
| 2017-05-18 22:15
| 写真
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Comments(2)
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ayu_cafe at 2017-05-19 15:23
丁寧に鋭くご紹介いただき、ありがとうございます!SNSでこちらの記事、ご紹介させていただきますね。
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momokororos at 2017-05-19 23:35
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