尾形亀之助さんの『美しい街』。
話題にしている知り合いの古本屋さんも多く、古書組合でも話題になっているという話しを聞きました。 尾形亀之助さんは、「色ガラスの街」で初めて読んだ詩人です。 前にTwitterで書いた文章があるのですが、少し舌足らずのところを直して引用します。 とってもやさしい詩集でココロにしみいります。尾形亀之助さんの「障子のある家」は辻まことさんがずっと肌身離さず持ち歩いていた本。辻さんに、草野心平さんが惹かれて復刻したいと思っていることを話したら、辻さんがポケットに持っていた本をさしだしたそうです。 尾形亀之助さんの全集も持っています。 全集を持っているにもかかわらず、新刊を手にいれてしまう尾形亀之助さんの魅力。 いくつか好きな詩があります。 「十二月」と「天国は高い」の詩です。 十二月 紅を染めた夕やけ 風と 雀 ガラスのよごれ 天国は高い 高い建物の上は夕陽をあびて そこばかりが天国のつながりのように 金色に光っている 街は夕暮だ 妻よ— 私は満員電車に居る 尾形亀之助さんの詩は、夢のような光景と現実の風景を詠んでいて、現実から離れた夢みる感覚とふとわれにかえるような情景に気持ちが、どこか懐かしい感じがします。やはり尾形さんはやさしいんだなって思いました。
by momokororos
| 2017-02-20 23:07
| 本
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