恋多きと言われている宇野千代さん。
宇野千代さんの本は、『薄墨桜』を読んでいますが、神戸の1003でみつけた工藤美代子さんの『恋づくし』を読みました。 『薄墨桜』とはまた違う宇野千代さんの想いを感じました。 東京にでていた宇野千代さんは尾崎士郎さんと出逢い、北海道にいる夫の元に帰らずに、作家の尾崎士郎さんと恋仲になってしまいます。前の恋が終わらぬうちに梶井基次郎さん、東郷青児さんや北原武夫さんと次々に恋仲になります。 東郷青児さんとの仲は知っていたのですが、宇野千代さんは恋多き情熱的な人でした。 宇野さんが活躍していた昭和初期は女流作家が台頭してきていた時期で、林芙美子さんとの初対面のくだりが載っていました。 初対面では、特に型どおりの挨拶などせず、いきなり酒を飲もうと芙美子から誘われた。その後は昔からの友人のように打ち解けるのに、まったく時間がかからなかった。 [工藤美代子、『恋づくし』より] 大好きな『放浪記』の作者である林芙美子さんとのやりとりが実際ならすごいなって思いました。調べてみたいです。 そして、終わりに近いところの青山二郎さんとのやりとりがいい。 著者の工藤さんは、ノンフィクションにするか小説にするか悩まれたそうですが、小説に登場する人物は全員実在の人物。 小説なので脚色が入っていますが、宇野千代さんのそのときどきの情熱はものすごいがあると思いました。 性描写がかなりあからさまですが、宇野千代さんの大胆な生きざまを伺い知ることができるのではと思います。 宇野千代さん本人も赤裸々に恋遍歴を語っていたみたいです。 宇野千代さんの自伝かなにかあったら読んでみたいなって思い調べてみると『生きて行く私』という本が自叙伝みたいです。手にいれて読んでみようかと思います。
by momokororos
| 2016-11-10 23:43
| 本
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