渋谷道玄坂のにぎわい~大正時代と今

藤田佳世さんの『大正・渋谷道玄坂』。

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代々木上原のロスパペロテスさんで手いれた本で、昭和の本もあったのですが圧倒的にこちらの方が面白いです。道玄坂の瀬戸物屋さんにとついできたのがこの本の著者で、大正時代の道玄坂のことが書かれています。

林芙美子さんが道玄坂で夜店をやっていたことが、林芙美子さんの『放浪記』に書かれているのですが、そのくだりがこの本に引用されています。

私は女の万年筆屋さんと、当のない門札を書いてゐるお爺さんの間に店を出させて貰った。(中略)舗道は灯の川だ。人の洪水だ。瀬戸物屋の前には、うらぶれた大学生が計算器を売ってゐた。
[林芙美子さん、『放浪記』より]

『放浪記』は大好きな本の1つ。林芙美子さんが初めに書いて出版されたものが改造社版。その後、林芙美子さん自身書き直しています。この改造社版がみすず書房から出ていて持っているのですが、探すも出てこないので、文庫本を読みかえしました。

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放浪記はやっぱりいいです。元気で感動屋さんでさみしがり屋さんで意地っ張りで泣き虫な矛盾だらけの林芙美子さん。これこそ人間なんだって惚れてしまいます。

林芙美子さんの描く道玄坂を読むと、昔もにぎやかだったみたいです。
坂の途中の右側には少し怪しい百軒店商店街。昔からあるカレーのムルギーさんや名曲喫茶のライオンさんがあります。その少し先はラブホテル街。この百軒店商店街に昔はストリップ劇場もあったそうですが、その時代になぜか憧れます。

『大正・渋谷道玄坂』には。道玄坂の大和田に住まいを構えていた与謝野鉄幹さんの家に与謝野晶子さんがころがりこんできた話しも載っています。
大和田は今は地名としては残っていないのですが、桜丘町にある渋谷区文化総合センター大和田に名前を残しています。この総合センターにはプラネタリウムも入っています。場所を見にいっただけで入っていないのですがプラネタリウムはいつの時代も憧れです。

渋谷で遊ぼうという人は周りにはほとんどいないのですが、松濤や神山町、富ヶ谷の隠れ家的なエリアに加えて、道玄坂上の円山町や神泉町は美食のエリア。そして代官山方面の桜丘町、南平台町、鶯谷町、鉢山町、猿楽町あたりは秘めたる雰囲気を感じます。 南平台町や鉢山町交番から中目黒方面にぬけるエリア、ちょうど西郷山公園あたりは高級住宅街。西郷山公園に集う人たちもどこかしらハイソな感じがします。

ときどき行く本屋のtotodoさんも渋谷の鶯谷町にあります。

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このあたりは、渋谷の喧噪とはかけはなれていて、目をこらして歩く感じです。
しばらく歩くと代官山。代官山はまた渋谷のエリアとは違った街で魅力です。
by momokororos | 2016-03-13 20:05 | | Comments(0)

かわいいもの、ちいさなものが大好きです


by ももころろ