『向田邦子 おしゃれの流儀』。
先日、手にいれた本の1冊で、 向田邦子さんが、かなりお洒落だったことがよくわかります。 この本の中に、 向田邦子さんの『夜中の薔薇』の中の「手袋をさがす」の文章が引用されています。 三カ月間のサラリーをたった一枚のアメリカ製の水着に替えたのもこの頃です。もちろん、もともと安いサラリーですから、お茶ものまず、お弁当をブラ下げて通い、洋服の新調もすべてあきらめてのぜいたくでした。 アメリカの雑誌でみた黒い、何の飾りもない競泳用のエラスチック製のワンピースの水着で、真っ青な海で泳ぎたい。この欲望をかなえるための、人からみればバカバカしい三カ月間の貧乏暮しは、少しも苦にならず、むしろ、爽やかだったことを覚えています。 並行して読んでいた碧野圭さんの『書店ガール4』の中で、この「手袋をさがす」が引用されていてびっくりあしました。母から就活をする娘へ向田邦子さんはすごいなって感じで紹介しています。 この『夜中の薔薇』の本を読んでみたくなり、本屋さんに寄り見つけたのですが、 表紙を見た途端、持っていることを思いだしました。 部屋で大昔に読んだこの本を探すのはやっかいなのでどうしようか迷いましたが、 あせって読まなくてもよいので、家でゆっくりを時間をかけて探してみることにしました。 案の定、今宵は見つかりませんでしたが。。 美味しいものを食べにいき、自分でおいしい料理を作ってしまう腕前や、 向田さんが持っている普段使いの器の数々については、 『向田邦子 暮しの愉しみ』で知りました。 小説は、『思い出トランプ』、『父の詫び状』、『あ・うん』、『男どき女どき』など、何十年か前に読んでいましたが、なにげなくさらりと読んでしまい、まったく記憶に残っていません。 向田邦子さんの暮しでのこだわりを背景にした文章ってどんな文章なのか改めて読んでみたいです。 かなり奥にしまっていると思われる向田邦子さんの本。 ゆっくり探しだしてみようかなって思います。
by momokororos
| 2015-09-08 23:08
| 本
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