ぴんから、ぴんから、~西條八十さんの『少年詩集』

先日、中目黒のdessinさんを訪れていました。
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ガラスケースの中に収められていた本を久しぶりに見せてもらいました。
西條八十さんの『少年詩集』。

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この中の「小鳥と時計」という詩に惚れました。


小鳥と時計

ぴんから、ぴんから、
ぴんから、から、—
どこかで小鳥が鳴いてゐる。

晴れた大空、葉櫻の
かげの芝生に僕ひとり。

僕の腕には腕時計、
ことしの三月進級の
褒美にもらつたウォルサム、
黒のリボンの懐しさ。

ぴんから、ぴんから、
ぴんぴん。から、—
小鳥の聲がきこえれば。

ちくたく、ちくたく、
ちく、ちく、—と、
歌を合せる腕時計。

[西條八十著『少年詩集 』より]

すごく素敵な詩です。
他にもたくさんの詩が載っているので楽しみです。
by momokororos | 2015-06-01 22:49 | | Trackback | Comments(0)


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