「抱擁、あるいはライスには塩を」~江國香織さん

読んだ本の印象をしばらくぶりで書いてみたいと思います。

江國香織さんの新刊の「抱擁、あるいはライスには塩を」(集英社)です。
大好きな作家さんなのですが、「がらくた」という小説を読んだときにどうかな?って感じて、しばらく遠ざかっていたのですが久しぶりに手にとってみました。

江國さんの本で初めて読んだのが「きらきらひかる」。そして「ぼくの小鳥ちゃん」は江國さんの中で一番好きな小説で、これまで私が読んだ本の中でも一番好きな本なんです。

「抱擁、あるいはライスには塩を」は、感じいるものがありました。

e0152493_2044143.jpg


かなり大きな屋敷に住む家族の物語です。
章ごとに家族のそれぞれの視点で文章が綴られています。
時代を行きつ戻りつしながら、他の人のまなざしを通じた登場人物が少しずつ語られ、お互いの関係を含めた人物像が浮かびあがってきます。

その家族は独特な価値観を持ち、世間一般の常識とはかなり異なった生活をしています。
ある機会にその家族の中に飛びこんだ女性が感じる違和感、さらに家族の子供たちが世間に接したときの違和感や苦悩が描かれています。現実にも価値観の違いにとまどうこともあると思いますが、小説ではそこを深く掘りさげているって感じです。

テーマとは別に、その場にたたずむ日常の風景の描写力が秀逸です。文字の表現ながら五感で感じられるような文体は江國さんの得意とするところかなって思います。
Commented by 藍色 at 2013-07-12 16:36 x
こんにちは。同じ本の感想記事を
トラックバックさせていただきました。
この記事にトラックバックいただけたらうれしいです。
お気軽にどうぞ。
Commented by momokororos at 2013-10-12 13:14
こんにちは、藍色さん。
コメントありがとうございます。トラックバックの仕方がわからずお返事が遅くなってしまいました。
江國さんの小説はこの本以来読んでいませんが、面白い作品あったら教えてください。
by momokororos | 2010-12-09 23:13 | 読書 | Comments(2)

かわいいもの、ちいさなものが大好きです


by ももころろ